☆第5話

 少し様子がおかしいマルチちゃん。
 もしかして、コンピューターの調子が悪いのかな?
 でも、その理由はすぐにわかってしまった。
「あの、葵さん、じ、じつは……ひとつお願いがあるのですが……」
「え、なに?」
「はい、じつは、わたしも、その、ご一緒させて……」
 ごにょごにょと、最後の方はよく聞き取れない。
 でも、真っ赤になっているその頬。下を向いてしまったままの、視点のさだまらない目。
 さすがに、これでは誰もがわかると思う。
 そうなんだ、マルチちゃんもせんぱいのこと……。
「うん、いいよ。ふたりでプレゼントを買いにいこう!」
「ええっ! よ、よろしいのですか!?」
 一転して、ぱあぁっと輝くマルチちゃんの瞳。
 本当に光っているわけではないけれど、それは眩しいくらいの素敵なイメージ。
「もちろん! それで相談なんだけど、いったい何を買ったら良いのか……」
「あ、それでしたらわたし、いいところを知っていますー」
 そう言いながら早速、にこにこしながら歩き出すマルチちゃん。
 うん! さすが! すごい! 最新型!
 相談して良かった――かな?