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SS統合スレ♯7

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0001名無しさんだよもん01/12/03 22:20ID:TGXKCPLZ
 SS・シチュを始め文章系の作品はこちらへ.
葉鍵に関係有れば力作,実験作等もOK.

投稿手順. >>2
過去スレ >>3
関連スレ >>4
関連サイト>>5

※SS投稿の告知があった場合は,投稿を優先させてあげましょう.
※板が重くならないように,長文投稿後しばらくはageない方が良いでしょう.
※スレの寿命を伸ばすために,雑談などではリンクの使用を控えよう.
  かちゅーしゃ対応(>1,>1)がお勧め.
0002名無しさんだよもん01/12/03 22:20ID:TGXKCPLZ
【投稿の手順】

1:まず,投稿する旨を告知するカキコをすると良い.
  「今からSS投稿します.なお,××な内容です」など.
  鬼畜・陵辱・スカなどのジャンルでは特に.読むのを嫌がる人もいます.
  (時間帯・スレの状態・信念・その他で省略可)
2:書いたSSを30行程度で何分割かしてひとつずつsageで書き込む.
  (名前欄に,タイトルと通しナンバーを入れると分かりやすい)
3:回しは不要.旧スレからの変更です.
4:最後にsageで作者名・タイトル・あとがきなどと共に,
   アップしたところをリダイレクトする(>>1-2みたいな感じ)とトッテモ(・∀・)イインチョ!

基本的には,手順の2だけでOK.
初めて投稿する人は,前スレや,前回投稿なども参考に.
0003名無しさんだよもん01/12/03 22:20ID:TGXKCPLZ
【過去スレ】
1:http://cheese.2ch.net/leaf/kako/971/971692127.html
2:http://cheese.2ch.net/leaf/kako/975/975511698.html
3:http://cheese.2ch.net/leaf/kako/982/982281441.html
4:http://cheese.2ch.net/leaf/kako/989/989990459.html
5:http://cheese.2ch.net/leaf/kako/999/999983591.html
6:http://game.2ch.net/test/read.cgi/leaf/1002110157/
0004名無しさんだよもん01/12/03 22:20ID:TGXKCPLZ
【関連スレ】
葉鍵板的SS討論スレッド Ver.6
http://game.2ch.net/test/read.cgi/leaf/1004199253/

妄想超爆裂ハーレムスレッド
http://game.2ch.net/test/read.cgi/leaf/1006178327/
AF団十尻衆の諸君!!
http://game.2ch.net/test/read.cgi/leaf/1002590718/

【過去関連スレ】
鬼畜SS投稿スレ
1:http://mentai.2ch.net/leaf/kako/963/963130640.html
2:http://cheese.2ch.net/leaf/kako/974/974734116.html
0005名無しさんだよもん01/12/03 22:21ID:TGXKCPLZ
【便利な関連サイト】
三告平氏によるSSトレーニングルーム
http://www.hakagi.net/ss/
700/1300による回収サイト
http://uenohighschoolz.virtualave.net/sslib/
0006名無しさんだよもん01/12/03 22:21ID:TGXKCPLZ
>>3
入れ忘れ

  職人さん育成スレッド
  http://cheese.2ch.net/leaf/kako/992/992895490.html
0007名無しさんだよもん01/12/03 22:25ID:3Z1fAegU
&hearts
0008なにがしだよもん ◆ie2wgyeo 01/12/03 22:33ID:G5368Ne2
新スレ建て、お疲れさまです〜。
0009名無しさんだよもん01/12/03 22:38ID:wLfQIj4c
新スレおめでとうです。
0010なにがしだよもん ◆ie2wgyeo 01/12/05 01:07ID:irlvYtqP
SS総合スレッド#6収録
『Another Air Before Dream』
 http://game.2ch.net/test/read.cgi/leaf/1002110157/498-502n


冒頭の描写がやや唐突でぎこちなく感じたが、お話の流れ自体は良いのではないか。
「子供の頃の往人が、出逢った女の子に人形芸を見せているうち、大道芸の精神を理解し、
人形繰りに上達していく」というストーリー。うん、悪くないと思った。

文章は読みやすい。
わざとだろうか、ぶっきらぼうな表現が、読んでいるうち、別のリズムを醸すように
感じられてきた。また人形の動作を見て少女が笑うシーンや少年が二人を見送る
シーンなどはまるで歌詞のようだった。
子供の頃に身を置いたあの夕暮れの光景、という雰囲気が出ている気がする。

ただ…気になったのはラストの、『結局、手を下ろすタイミングが分からず、二人の姿が
見えなくなるまで手を振っていた』というところだった。
手を振り合ってお話を締めるという筋立ては良いのだけれども、「これでエンド」という
盛り上がりに少し欠けている印象を受けた。少なくとも私は、「次があるのでは」
と思ってしまう。
雰囲気が気に入っただけに、ちょっと惜しいなと感じた。
0011名無しさんだよもん01/12/07 17:23ID:rZCzSZRd
メンテだメンテ。
0012名無しさんだよもん01/12/08 02:47ID:vkH/URx1
    
0013『川澄舞はいただきますを二度言わない』01/12/08 16:32ID:he7oS9pw
さてご存じ相沢祐一、今宵も懲りずに夜の校舎へ出向いていこうという魂胆。
「く〜っ……冷える冷える……なんかあったかいもんでも買っていかないと……」
“魔物”と闘いつづける少女、剣を抱いてたたずむあの子……すなわち川澄舞のため、
いつもの差し入れを調達すべく、例のごとく商店街に赴いたところ、
「……ん?」
彼の足をふと止めさせたのは、周囲に漂う香ばしい匂い。
見れば、そこには一軒のカレーショップがあろうかという。もちろんお持ち帰りもOKな仕様。
「カレーかあ。そうだな。たまにはいいかもな」
寒気肌刺すこの時候、熱くもありまた辛くもあるカレーライスを食すのも、これはこれで
良い具合かという発想。
「……しかし、あたりがカレー臭くなって緊迫感がだいなしになる危険もあるけど。まあいいか」
ではさて、舞はどんなカレーが好きだろう? と思案する相沢祐一……

1.お子様ご用達甘口ヨーグルトカレーはちみつ入り
2.生とうがらし混入55倍激辛紅色カレー
3.手作り風味のオーソドックスポークカレー
0014名無しさんだよもん01/12/09 01:36ID:qvusD+rg
       
0015なにがしだよもん ◆ie2wgyeo 01/12/09 02:52ID:kId7EIGq
>>13
つ、つづきは!? 正解はッ!?
いや、これはひょっとして、選択肢を選ばないと、先に進まないSSなのかしら。
じゃ、取り敢えず、(2)。


BadEndっぽい…
0016名無しさんだよもん01/12/09 22:05ID:IM/cMNSa
      
0017名無しさんだよもん01/12/10 00:39ID:ino4o+Ld
メンテ入れときます。
0018名無しさんだよもん01/12/11 14:24ID:EVzoqRDF
今日もメンテ
0019『川澄舞はいただきますを二度言わない』01/12/12 23:14ID:PRbTQEBB
>2.生とうがらし混入55倍激辛紅色カレー

「おや……」
カレーを買おうと店内に入った祐一、知り合いの顔をそこで見つけてそう一声。
「あゆじゃないか」
「あ、祐一君! こっちこっち」
と彼を差し招いているのは他でもない、うぐぅな感じの食い逃げたガール月宮あゆ。
「お前、カレーなんか食べるのかよ。たい焼きが主食かと思ってた」
「そんなはずないよっ。ちゃんと滋養のつくものも食べないとおっきくなれないからね」
「…………」
「って、そこでなぜ遠い目をしてあさっての方向を見るの……」
「いや……なんでもない。そうだな……おっきくなれたらいいな……」
「半笑いでそんなこと言われてもすこぶる説得力に欠けるよっ」
「ま、気にすんな。で、なんのカレー食ってるんだ?」
「うん? 『生殺し55年カレー』」
「……はァ?」ハァ?と言いたげな祐一に、あゆにっこりと笑顔で言うには
「新作メニューなんだって」
「……新作はいいけど、なんだよその珍妙きわまりないカレーは。
 生殺しの牛や豚が入ってるのか? しかも55年ものの」
「さあ? なんだか知らないけど、おいしいよっ。はくもぐんぐごく……」
とパクパク口に運んでいるとことを見ると、なかなか美味しそうな様子。
「ふーん。俺も一口もらっていいか?」
「もく? いいよっ。はいっ」
「ああ、悪いな。じゃあ……」
と差し出されたスプーンで、一口ぱくりと含んでみると……
「…………」
「どう? 美味しい?」
0020『川澄舞はいただきますを二度言わない』01/12/12 23:15ID:PRbTQEBB
「…………おッ」
「お?」
「オッカレェェェェェェェェーーーーーーーーーーー!!」
絶叫した祐一、後頭部から床に激突、胃液を撒き散らしながら七転八倒。
「祐一君!? その度の過ぎたリアクション芸人ぶりはいったいなにゆえにっ!?」
「かっ、カッ、カーカカカ辛い! 胃袋が尻からはみ出すほどに辛いィ―――!!」
「え……?」
とメニュー表に目をやった月宮あゆ、あ! と一声ポンと手を打ち、
「ごめんね祐一君、これ『生殺し55年カレー』じゃなくて『生とうがらし55倍カレー』だったよ。あはっ♪」
「ア……ハ……じゃ……ねぇ……」
「ああっ!?」
「な……なんだ……よ……」
「祐一君、ボクのスプーン使ったね……うわ〜、間接キッスだぁ。テヘへ♪」
「………………」

……かくして相沢祐一は夜の校舎へ辿り着くことなく、志なかばで倒れましたとさ。
どっとはらい。
0021なにがしだよもん ◆ie2wgyeo 01/12/13 01:44ID:e/eaG58K
>>19-20
ノ…
ノォォォッ!! バッドエンドですヨー!!
舞に檄辛カレー食わせて斬殺ヨー☆と思っていたのですが、全然ダメですネ!
なんかもう、ダメダメッてかんじデス! 目的地までイケませんでしたヨー!!
オオゥ…祐一くん、倒れる場所が違いましたが、乙彼でしたネ。明日はきっと、
朝から快便ですネ! グッ・ジョブ!

さて、罪なき子羊にカレーを食わせたアホの子デスが…味覚障害はさておきまして、
ですネ、間接キッスじゃねぇよ、ボケがぁッ!(笑)


いや、まぁ、それはそれとして、
「食い逃げたガール」「尻からはみだす」など、わざとひねくれた形容が面白かった。
こういうコトバの遊びは大好き。
『生殺し55年』という妖しい形容詞に何ら警戒心を抱かない、いやしさ大爆発な
祐一くんを見ていると、小さい頃ホウサン団子をあやまって食べてしまい、胃洗浄を
受けた過去があるのではと勘ぐってしまう(;´_`;)
0022名無しさんだよもん01/12/14 21:48ID:h5tglCmb
下がり過ぎにて、age
0023名無しさんだよもん01/12/16 19:06ID:rhsrhE/A
age
0024第8航空軍 ◆eBbp7yEo 01/12/17 10:35ID:B5WG/6df
SSの投稿時に限り、便宜上、上のHNを名乗ります。
あ、でも名無しでもネチケットに悖る行為は一切してません(信じてください〜)。
前回、瑞佳のトーナメント中にSSを慌てて投稿したら、失敗したので
今回は余裕を持ってやります(藁
投稿完了までの間、書き込みを控えてくださるよう、お願いします。

北川×香里、18禁、トーナメント開催より前に書いた(例によって公開の機会がなかった)ので、
支援SSとは言えないかも。

「爆撃先導機、爆撃完了。第1梯団全機、進路そのまま。爆弾倉扉開け。5、4、3……投下!」
0025こころとからだ(北川パート:1)01/12/17 10:37ID:B5WG/6df
「おーい北川〜、こっちだ〜」
「香里〜、こっちだよ〜」
 ふたりの親友が俺たちを呼んでいる。
 とある秋の日。学校の授業も午前の分が終わって、俺たちは中庭に来ていた。
 俺たちというのは、まずこの俺、北川潤。それと同じクラスの親友である美坂香里、相沢祐一と水瀬名雪。
 この「美坂チーム」とクラスメートから呼ばれる4人組のうち、後者のふたりは校内でも知らぬ者はいない
ほど名の知れたカップルでもある。ある意味羨ましいと思う。俺も美坂とそんなふうになれれば……。
「どうしたの?」
「いや、なんでもない」
 なんて考えて彼女を横目でうかがっていると、美坂が俺に声をかけてきたのでとりあえずごまかす。
考えを見透かされているようでちょっと驚いた。
「じゃあみんな揃ったところで、食事にするか」
 相沢がそう言うと、全員が芝生に腰を下ろし、食べる準備を始める。
 俺と美坂はパンを買ってきた。が、相沢と水瀬は弁当を持参していたので、先に場所を取っておいて
もらったのだ。
「相沢、今日は水瀬の手作り弁当か?」
「違うよ〜。今朝は寝坊しちゃって」
「これは秋子さんが作ってくれたんだよ」
「ふーん……」
「名雪のお母さんは料理が上手だものね」
 美坂の言っていることは本当だろう。ちょっと見るだけでも確かに美味しそうに見える。
「うまそうじゃないか。少しもらうぞ」
 相沢の弁当箱からサンドイッチを一切れ摘み上げ、そのまま口に放り込む。
「あっ!? 北川、お前っ!」
 相沢が何かを言うがもう後の祭だった。俺はサンドイッチをほおば……?
 ……??……………!!!!!
「がはっ、ごほっ! げほげほっ!」
「うわっ! 汚ねえっ!」
「きゃっ! ちょっと? 北川君っ!?」
「わっ、北川君が壊れちゃったよ〜」
0026こころとからだ(北川パート:2)01/12/17 10:41ID:B5WG/6df

 美坂から飲み物をもらって、俺はどうにか一息つくことができた。
「あっ、これお母さんのジャムだよ〜」
「げっ、マジか……」
「名雪、あのジャムってまだあったの……?」
「うん。たまに出されるんだけど、そういうときは逃げちゃうんだよ」
 相沢たちがなにか話し合っているが、内容がよく理解できない。ジャムって何だ……?
「災難だったわね、北川君」
「美坂、どういうことなんだ?」
 その後、美坂や相沢、水瀬に詳しく説明してもらった。どうやら、俺が相沢からもらった(とは言えないか)
サンドイッチに挟まれていた物体は相当危険なものだったらしい。まぁそれは俺の舌がすでに確認済み
だが……。
 それにしても、俺はなんて物を食べてしまったんだろう……うぅ、気分が悪い……。
 やがてチャイムが鳴り、昼休みが終わって午後の授業が始まった。でも俺は授業に集中できず、
さっき食べた水瀬のお母さんのジャム、あの何とも言えない味が口の中を支配し続けていた……。
0027こころとからだ(香里パート:1)01/12/17 10:43ID:B5WG/6df

「北川君、北川君!」
 あたし――美坂香里は、机に突っ伏したまま眠っている北川君を起こしている。
 ホームルームが終わってずいぶん経っている。あたしは所用でしばらく教室を離れていて、戻ってきたら
北川君だけがいた。
「もう……北川君ったら」
 学校が終わったら妹の栞と買い物に行く約束をしていたけど、なんとなく北川君を放っては置けない気が
したので何度も彼の名を呼んだ。
 それでも北川君はなかなか起きてくれない。名雪じゃないんだから……。あたしは半ば諦めながら
彼の寝顔を観察する。
「……」
 ふーん、寝顔は結構可愛いのね。いつもはちょっと格好いいって感じなのに……。
「な、なに考えてるのあたしってば」
 少しだけドキリとなって、続いて赤面する。そう、あたしにとって彼は気になる存在なの。いつからこういう
想いを抱くようになったのかしら……。
「北川君、もう放課後よ。そろそろ起きたら?」
「ん、うう〜ん……。あれ、美坂?」
 恥ずかしさを隠すように北川君を揺すって呼びかけると、彼はようやく起きてくれた。
0028こころとからだ(香里パート:2)01/12/17 10:44ID:B5WG/6df

「あれ、じゃないわよ。もう誰もいないわよ」
「えっ?」
 北川君は周りを見渡す。でも教室にはあたし以外は誰もいない。
「本当だな……どうしたんだろう?」
「どうしたんだろうって……寝てただけでしょ」
 あたしはため息をつきながら呆れて言う。
「いや、そうじゃなくて、どうして今まで寝てたってことだ。最初は気分が悪かっただけなんだけど……
その後はよく覚えてないや」
「そう言えばあまり顔色がよくないわね。いつからおかしいの?」
 原因はあのジャムかしら? あたしも1度だけ食べたことがあるけど……あれは人が食べるものじゃない
ことは確かね。名雪のお母さんには悪いけど。
「えーと……相沢の弁当を横取りしてからかな? 気持ち悪くなったり頭がボーっとしたりしてたが……」
 やっぱり……。
「そんなにおかしいようだったら保健室に行く? 付き添いぐらいしてあげるわよ」
「いや、今は何ともないから……あれ? 俺は……みっ、美坂っ!」
「えっ? ちょっとっ、北川君っ!? きゃあっ!」
 何か言いかけた北川君が急に立ち上がってあたしの名前を叫ぶと、あたしは彼の机の上に押し倒された。
0029こころとからだ(北川パート:3)01/12/17 10:45ID:B5WG/6df


 美坂に起こされた俺は、なぜか彼女を押し倒していた。
 おい、俺は一体なんでこんなことを?
「北川君、なにするの……んんっ!」
 俺は美坂にキスをしていた。俺の意思じゃない。体が勝手に動いている。
「ううっ、んむっ! んんーっ!」
 美坂が苦しそうに息を漏らすが、俺はそれを無視して彼女の頭を抱き寄せながら唇を押しつけ続けた。
「ぷはあっ! けほっ、けほけほっ……」
 必死に抵抗していた美坂が俺の束縛を解いてせきこむが、自分でも訳のわからない暴挙はそれだけに
とどまらなかった。むせる美坂の制服を掴み、胸元を引きちぎるようにはだけさせる。
「きゃあっ! いっ、嫌ああっ!」
 制服のボタンを素早く取ると、純白のブラジャーが俺の目に飛び込んできた。俺の股間が無意識に堅く
隆起しようとしている。
「やっ! 北川君やめてっ!」
 ち、違う! これは俺じゃない! 俺が美坂にこんなひどいことをするもんか!
 美坂の悲痛な叫びを聞いて俺はそう怒鳴りたかったが、その代わりに出たのはさらにひどい一言だった。
「そう簡単にやめられるかよ……」
「……!」
 美坂が恐怖の視線で俺を見る。嫌だよ、俺をこんな目で見ないでくれ……。俺の本心はそう叫ぶ。
 しかし、その思いは俺の表面には表れなかった。美坂の白いブラジャーを取り払うと胸があらわになる。
お椀をひっくり返したような形、その先端にある桃色の乳首……。
 俺は、綺麗だと素直に思ってしまった。
「いい胸してるじゃないか」
「やあっ、嫌よっ!」
0030こころとからだ(北川パート:4)01/12/17 10:47ID:B5WG/6df

 当然のことながら美坂が抵抗する。俺の胸を両手で叩くが、俺はズボンのベルトを素早く外すとそれで
美坂の両腕を縛り付け、机の脚に拘束してしまった。
「やああっ……やめてよ、お願いだから……」
 しかし俺、いや俺の中にいる狂暴な何かはその抗議を無視して、腕を束縛されて抵抗できなくなった
美坂の胸を鷲掴みにした。
「あっ! い、痛いっ!」
 愛撫――と言うには程遠いだろう。美坂の形のいい、美しいバストをまるで握り潰さんとするような俺の
手の動きに、美坂が苦痛の悲鳴を上げる。
 美坂の胸――80センチ以上は確実にあるそれは、柔らかいのに弾力があり、俺の指を吸い付けると
同時に押し返してきた。
「触り心地がいいな、美坂の胸は」
「……」
 美坂はじっと目を閉じ、無言で屈辱に耐えている。
 だが俺が美坂の乳首を指で摘むと、彼女は無言でいられなくなった。
「ひゃあああんっ!」
 痛がっているような悲鳴だが、その中に苦痛以外の何かが含まれているような気がする……。
 いや、そんなことを考えている場合じゃない! どうにかしてこの行為を止めなければ!
 でも、それは全くどうしようもなかった。俺は美坂をいたぶり続けた。
0031こころとからだ(香里パート:3)01/12/17 10:48ID:B5WG/6df


「あうっ……くぅん……」
 ど、どうして? こんなにひどいことされてるのに感じてるの?
 頭がなんだかボーッとして、あたしは自分自身がよくわからなくなっていた。
「次はこっちだ……」
「そ、そこはっ……!」
 北川君の指がショーツの脇からあたしのあそこに侵入し、裂け目をなぞるとて精神は一瞬だけ覚醒した。
「あうっ!」
 彼の指先が、あたしのもっとも敏感な部分――クリトリスに触れる。あたしは悲鳴とも喘ぎ声ともつかない
嬌声を発し、再び頭の中が真っ白になるような感覚に戻ってしまった。
「あっ! はううっ!」
「可愛いな……もっと鳴いてくれ……」
「ひゃふっ! そ、そこは触らないで……はひいいっ!」
 もうどうにもならない……駄目……気持ち、いいっ……!
「感じてるところで、肝心な部分を見せてもらうよ、美坂」
「そ、それだけは……」
 あたしのショーツが北川君の強引な手によって無理矢理に脱がされる。
 さっきから熱く濡れていたあたしのその部分は外気に触れて、冷たいような感覚が走った。
0032こころとからだ(香里パート:4)01/12/17 10:49ID:B5WG/6df

「さて、どうなってるのかな?」
 まだ誰にも見られたことのないあたしのあそこが、北川君に見られてる……。は、恥ずかしいっ……!
「結構ヘアは薄いんだな」
「み、見ないで……お願い……」
「ふーん……でも濡れてるぞ。見られて感じてるとか?」
「うっ、嘘よっ!」
「じゃあこれは何かな?」
「……!」
 北川君があたしの愛液でまみれた手をあたしの目の前にさらすと何も言えなくなってしまう。それは
自分でも自覚していていたから。羞恥と屈辱に唇を噛み締めるしかできなかった。
「これだけ濡れてりゃ、そろそろいいかな……」
 あたしの両脚を強引にこじ開けて、その間に体を割り込ませる北川君。あそこに何か、固いものが
触れる感触。
 嫌っ! こんな形でバージンを失うなんて、いくら北川君でもレイプされるなんて、絶対に嫌よっ!
 そう心の中で叫んで、身体を動かして抵抗しようとしたとき、手の拘束が不意に外れた。
 その直後、あたしは自由を取り戻した右手で北川君の頬をおもいっきり張った。乾いた音があたしたち
以外誰もいない教室に響いた……。
0033こころとからだ(北川パート:5)01/12/17 10:51ID:B5WG/6df


 美坂に頬を引っ叩かれて正気――いや、心だけは抵抗を続けていたから、体の自由を取り戻した。
 涙目になった美坂が、胸元を隠しスカートを抑えながら俺をじっと睨んでいた。
「み、美坂……俺は……」
 下半身をさらけ出したままの俺はその場にへたり込んだ。さっきまでは大きく屹立して、美坂を犯そうと
していた俺の男性器も同じようにへたっていた。
「俺は……ごめん」
「どうして……」
 うつむいて詫びる俺の耳に、怒りに満ちたような美坂の声が響く。
「謝るくらいならどうしてこんなことするのよっ!?」
 美坂の罵声が俺の耳と心にグサグサと突き刺さる。
「わからない……」
「なんですって……?」
「わからないんだ! 心の中ではやめろやめろと叫んでいるのに、体が勝手に動いたんだ!」
 俺は叫んでいた。言い訳するつもりじゃないが、真実を打ち明けなければならないと思い、俺は必死に
訴えるしかなかった。
「全然止まらなかった。美坂が抵抗しても、泣き叫んでも、俺の手は俺の意志とは全く逆の行動を
とったんだ! なんでだよ……どうしてだよ……」
「北川君……?」
「それでも、俺は美坂に興奮していたよ。こんなこといけないんだとか考えても、目すら閉じることが
できなかった。どうしちまったんだよ、俺は……」
0034こころとからだ(香里パート:5)01/12/17 10:52ID:B5WG/6df


 信じられないような話だった。単なるでまかせじゃないかしらとも思った。でもあたしは北川君を信じるわ。
 だって、彼の足元には涙の雫が落ち続けていたから。彼は泣いていたから。
 でも、じゃあ何で北川君は? いつもはこんなことをするような人じゃないのに?
「ホントに……どうしちゃったのよ?」
 あたしは胸元を隠しながらもう一度聞いてみた。北川君は正気に戻ってくれたので、もう襲われる
心配はないと思う。
「とにかくどうかしてたんだ。午後の授業のころから自分が自分じゃないような気がして、それでその後は、
自分が抑えられなくなって……。なに言ってるんだろうな、俺は……」
 午後……今日の午後……秋子さんのジャムを食べたときからじゃないの!?
 あたしが前にあれを食べたときは……こんなことにはならなかった。まぁ、確かに味はアレだったけど。
 今度秋子さんにあのジャムについて小1時間ほど問い詰めたいわね。あたしにはそのくらいする権利は
あると思う。
「こんなことじゃ済まないけど、本当に悪かった……俺、どうすれば……」
 北川君はうつむいたまま涙声であたしに謝っていた。もしもこの原因が秋子さんのジャムだとすれば、
彼も被害者になるのかもしれない。
 変よね。さっきまであたしをレイプしようとしていた相手を、今度はかわいそうに思うなんて……。
 でもそう思うのはそれが北川君だから……。あたしが好きな人だから……。
 それにあたしの身体は……熱いままだった。
 あたしは前から北川君と結ばれることを望んでいた。そうなることを勝手に想像して、ひとりで自慰に
ふけったことも2度や3度じゃない。あ、でも想像の中の北川君は優しかったけれど。
「北川君……あたしのこと、どう思ってる?」
「は?」
 北川君が素っ頓狂な声で聞き返すけど、あたしはかまわず続ける。
「あたし、名雪がうやらましかった」
「それは……どういうことだ?」
「あの娘はずっと前から相沢君のことを想ってて、その想いをかなえて……今はどうなってるかは
わかるわよね」
0035こころとからだ(香里パート:6)01/12/17 10:54ID:B5WG/6df

 相沢君が来る前から名雪はよく相沢君のことを話してくれた。嬉しそうに話すので、その様子から
名雪はその幼なじみのいとこが好きなんだとわかった。
 相沢君がこっちに引っ越して来ることを話すときの名雪は、本当に嬉しそうだった……。そして今は
幸せそうで、見てるだけでもこっちまで幸せになれるんじゃないかと思うくらい。
 もっともそう思えるのは、あたしの妹――栞が助からないはずの病気を克服して今は元気に
過ごしているからという理由もあるけれど。
「ああ……」
「だからあたしも、名雪のようにはっきりと自分の想いを表現したかった。好きな人に素直に甘えたいし、
頼ってもらいたい……」
「……」
「あたしは……あたしは、北川君のことが好きよ」
 勇気を振り絞って告白する。
「み、美坂……」
「北川君は、あなたはどうなの?」
「お、俺も……美坂のことが好きだ。初めて逢ったときから、ずっと……」
 本当なの? あ、あたし……っ!
「ありがとう、北川君……じゃあ、続き……していいわよ」
「で、でも……」
「お願い、あたしもう我慢できない!」
 そう、あたしの我慢は限界だった。北川君と両想いだったということがわかったから。北川君にだったら、
自分自身をあげても後悔しないと思う。
「でもさっきみたいなのは嫌よ。優しくして……」
「わかった。優しくするから」
「ええ。来て……」
0036こころとからだ(北川パート:6)01/12/17 10:55ID:B5WG/6df


「はっ、入ってくるっ……」
 俺の肉棒の先端部分が、俺の机の上に座った美坂の濡れた割れ目に埋没すると、彼女は小さな悲鳴を
上げた。
 腰をさらに突き出す。竿の部分もクチュッ、という音と共に美坂に収まって亀頭が見えなくなるが、
少し奥に進んだ所で抵抗にあう。
「いっ、痛っ……!」
「だ、大丈夫か?」
「平気よ、続けて……」
 その言葉に美坂の真剣な想いを感じたので、俺は頷いて彼女に痛みを与える覚悟を決め、そして
一気に貫いた。何かを破るような感覚があり、俺のペニス全体が美坂の狭くて温かい膣に包まれた。
「あああああっ! あ……入った……の?」
「ああ。全部入ったぞ」
「嬉しい……」
 そう言った美坂は瞳から涙を流しながらも微笑んでいた。その表情を見た俺は欲望を刺激される同時に、
美坂のその部分の締めつけに全身がぶるっと震えた。はっきり言ってメチャクチャ気持ちがいい。
 俺はもっと美坂が欲しくなった。美坂でもっと感じたくなった。
「なぁ、動いていいか?」
「ええ。でもゆっくり……ね」
 美坂の答えを確認して俺が腰を引き始めると、美坂の膣に収まっていた俺の肉棒に、愛液に混じって
紅い液体――美坂の処女血が付着していた。
 俺……とうとう美坂の処女を奪っちまったんだなぁ……。夢みたいに嬉しいけど、まさかこんなことに
なるなんて……なんか複雑だ。
0037こころとからだ(北川パート:7)01/12/17 10:56ID:B5WG/6df

「くうっ、んんんっ……」
「い、痛いのか?」
 ゆっくりと前後運動をしていると美坂が苦しげにうめいたので、俺は思わず腰の動きを止める。
もうこれ以上美坂の嫌がるようなことはしたくないと素直に思った。
 でも、美坂は健気に答えた。
「大丈夫だから……続けて。好きなようにして」
「でも、それじゃ美坂が……」
「いいのよ。北川君が気持ちよくなってくれれば、あたしも気持ちよくなれるから……」
「美坂……」
 俺は腰を小刻みにちいさく律動させる。美坂に負担を与えたくなかったから。
 それでも美坂の膣は俺をキュッ、キュッと締めつけ、刺激を与えてくれる。その度に脳が痺れるような
大きな快感にとらわれる。
 凄ぇ……これが美坂との……何度も想像し、ついでに夢にまで見た美坂とのセックスなんだ……。
「ふうっ……あっ、あっ、あっ……」
 そうしているうちに美坂の声から苦しげな部分が消え、徐々に色っぽいものになっていった。
「あっ、あっ……もっ、もっと強く動いて……」
「大丈夫か?」
「ええ。あたしも……少し気持ちよくなってきたから……」
 その一言で俺の理性は半ば吹っ飛んだ。ペニスを美坂から抜ける寸前まで引き出し、そして
思いっきり挿し込む。
「はあ……んんっ! ふっ、深い……っ!」
 俺は美坂を激しく突き始めた……。
0038こころとからだ(香里パート:7)01/12/17 10:57ID:B5WG/6df


「あっ! あふっ! あんっ! はああんっ!」
 北川君があたしの膣を往復すると、その度ににあたしは声を上げてしまう。もう痛みなんてどこかに
飛んで行ってしまった。
「すげー気持ちいいよ、美坂の中……」
 北川君があたしで感じてくれてる……。それにあたしも身体の奥から何かが込み上げてきた。
ときどきひとりで……北川君を想って自分自身を慰めるときよりもずっと強い何かが。
「あっ、あたしっ、おかしくなっちゃいそうっ!」
 ジュプッ、ジュプッとあたしと北川君が交わるいやらしい音が響く。それに北川君の息づかいと
あたしの喘ぎ声が混じってあたしの欲望をよりいっそう高めた。北川君をもっと求めたくて、あたしは
はしたないお願いを口にする。
「あっ、あっ、ああんっ! も、もっと……奥までっ……!」
「こうかっ!?」
 北川君の先端があたしの子宮の先にぶつかる。その瞬間、あたしはものすごい快感に打ち震えた。
「はうっ! あ、あたし……初めてなのにこんな……!」
「美坂って、えっちな女の娘だったんだなぁ」
 急に意地悪なことを言われた。あたしは感じながらもはっとなって抗議していた。
「いっ、嫌あっ! 恥ずかしいこと言わないでえっ!」
「だってさ、こんなに悶えちゃって……。俺だってこんなことするの初めてなんだぜ」
「そっ、それはっ、北川君としてるからよっ! だからこんなに感じちゃってるのよっ!」
 あたしは自分自身が何を言っているのか、理解するのが難しいほど快感に包まれていた。もう自分を
抑えきれなかった。
0039こころとからだ(香里パート:8)01/12/17 10:58ID:B5WG/6df

「くっ、美坂……香里っ! 香里っ!」
 あっ……、あたしのことを初めて名前で呼んでくれた……。
「はああっ……! 潤っ! 潤っ!」
 あたしも北川君のことを名前で呼び返す。潤……大好きっ!
「はあっ、あっ! ああっ、んっ……いいっ! 気持ちいいっ!」
「香里、俺……もう……」
「いいわっ、このまま中に出してっ!」
 潤の限界を訴える苦しげな声に対して、あたしは思わず叫んでいた。彼の全てを受け留めたかったから。
「え、いいのかっ?」
 きょ、今日は危険日だったかしら? ああんっ! もうどうなってもかまわないっ!
「お願い、欲しいの。潤をもっと感じたいからっ……中にちょうだいっ!」
「ううっ……香里っ! 出すぞっ! 香里の中に出すぞっ!」
「あっ! あたしもっ、イクっ! イッちゃうううんっ!」
 あたしの中に、彼の精液が注ぎ込まれた瞬間、あたしも達してしまった。
 膣に潤の生命の素がたくさん流れてきて、子宮を何度も叩く。嬉しい……。
「はあっ、はあっ、はぁ……」
「ああ……潤のが、あたしの中で出てるわ……」
 あたしがうっとりとして呟くと、潤がキスをしてくれた。
「ん……」
「ふぅん……」
 積極的に舌を絡め合う。とても心地いい、潤……。
 長い長い口付けが終わると、潤はあたしの膣から熱い塊を引きぬいた。
 そのとき、ゴポッという音を立てて潤の精液があたしから溢れ出した。
「あっ……溢れ……ちゃった……」
「……」
 勿体無さそうに言ったあたしを、潤は無言のまま優しく抱き包んでくれた……。
0040こころとからだ(北川パート:8)01/12/17 11:01ID:B5WG/6df


 俺が美坂を汚した証拠を教室から消して、校舎の外へ出たときには日はすっかり暮れていた。
 黄昏の光すら消えかかろうとしている中を、俺と美坂は何も話さず黙って歩いている。
 さっきまで俺は信じられないことを美坂にしていた。それが俺を無口にさせていたし、美坂もおそらく
同じなんだろう。
 気まずい雰囲気のまま歩を進めると、やがてとある十字路へさしかかった。俺の家は右に、
美坂の家は左にしばらく行けばそれぞれ辿りつける。
 しかし、俺は道路に立ったまま動けなかった。美坂に何と声をかけようか――どうやって謝ろうかと
考えていたが、言葉が全然思いつかない。
「北川君……潤……?」
 じっと立ち尽くしていると、美坂が俺を呼んだ。最初は名字で、次は名前の方だった。
 恐る恐る彼女の方を見ると、俺をじっと見つめていた。俺にはその視線がとても痛い。
 俺は、好きなのに、大切にしたいと思っていたのに全く逆のことをしてしまった女性――美坂香里のことを
直視できない。俺は、俺は……っ!
「あのさ……今日は本当にごめんっ!」
 それだけ言って、俺は駆け出す。もうこれ以上は耐えられなかった。美坂にした仕打ちの罪悪感に。
「また明日ね……」
 背後で美坂が俺にそう呼びかけた気がしたのは、おそらく俺の願望による幻聴だろうな……ははは……。
明日からどの面下げて逢えってんだ、畜生……。
0041こころとからだ(香里パート:9)01/12/17 11:04ID:B5WG/6df


 あたしが北川君……潤と結ばれてから1日経った。今日もいい天気で、学校へ行く足取りも……
あまり軽いとは言えないわね。
 なぜなら、歩くとまだあそこが少し痛かったから。でもそんなことで学校を休むわけにもいかないし、
そしたら潤にも逢えなくなってしまう。
 彼、昨日別れるときなんだか誤解していたみたいだし。誤解を解いてあげなきゃ。
「あたしは気にしてないわ」って。
 秋の涼しい風をを受け、紅葉を眺めながらしばらく歩いていると、よく見慣れた人影があたしの視界に
入った。昨日あたしを抱いてくれた、あたしのことを好きだと言ってくれた……あたしの好きな人。
「あら、おはよう」
 いつもと同じ風を装って挨拶をしてみた。
「お、おはよう。美坂……」
 潤は少し引きつったような顔をしながらも挨拶を返してくれた。あたしのことは“美坂”と昨日以前に
戻ってる。
 ……やっぱり昨日のことを気にしてるのかしら? それは……最初は強引だったし、あたしも
思い出したら恥ずかしいけど……。
0042こころとからだ(香里パート:10)01/12/17 11:06ID:B5WG/6df

「あら? 昨日みたいに名前で呼んでくれないの?」
「は?」
 潤は狐につままれたような声を出す。
「薄情ね。昨日はあたしのことを“香里”って呼んでくれたのに」
「え? いいのか?」
「だって、あたしたちは昨日……恋人同士になったんだから、そんなの当然でしょ?」
「で、でも俺、美坂にひどいこと」
「あたしはあなたに好きって言ったはずよ。そしてあなたも」
 あたしは彼と正面から向き合っている。顔が少し火照っているのが自覚できた。
「ほら、やり直しよ。おはよう。潤」
「あ、ああ……。おはよう。か、香里」
 もうあたしには、そう言ってくれた彼に甘えることにもう何のためらいもなかった。
 あたしは潤の腕を掴んで、自分の腕を絡めた。そしてできる限りの笑顔を愛する人に向けて言った。
「あたしの純潔を奪ったんだから、そのツケは高いわよっ、潤♪」

 完
0043こころとからだ(後日談:1−1)01/12/17 11:08ID:B5WG/6df

 後日談その1

 あたしは今、名雪の家にいる。あの日、潤を暴走させたオレンジ色のジャム、その正体を聞き出すために。
「秋子さん、あのジャムは一体なんなんですか?」
 あたしは詰問口調で聞いた。
「それは話せません。企業秘密です」
 秋子さんは柔らかい笑顔のままきっぱりと答えた。でも引き下がる訳にはいかなかった。
「お願いします、教えてください」
「あらあら、そうですか……。じゃあここだけの話ですよ」
 秋子さんはあたしに向き直って、いつもの微笑みを浮かべたまま言った。
「あれは、自分の心にちょっとだけ正直になれるんです」
 あ、あれでちょっとだけ!? あたしはレイプされかかったのに……。え、ということは……潤は
あたしをレイプする願望でも持っていたの?
「効果には個人差があるみたいなので、ちょっとかどうかは人によりますけどね」
 あ、そ、そうなんだ……。じゃあ潤には効き過ぎたのかしら。
「でも、作ってよかったわ」
 秋子さんがこれまでよりも優しい笑みをあたしに向けて言った。
「香里さん。今のあなたがそれで幸せになれたみたいですから」
 ……! ど、どうしてそれを知ってるの? でも……あのきっかけなかったら、あたしと潤は今の関係には
なっていなかったかも……。
 それに、秋子さんの言うとおりだった。親友の相沢君と名雪がいる。妹の栞も、そして恋人の潤が
いてくれる。あたしはとても幸せ……。
 だからあたしは、はっきりと言った。
「は……はいっ!」
0044こころとからだ(後日談:2−1)01/12/17 11:09ID:B5WG/6df

 後日談その2

 3学期が始まって間もない1月のある日の放課後、俺は香里に呼ばれて庭へ来ていた。
 この季節以外は結構人がいるこの場所も、今はさすがに俺たち以外誰もいない。この冬のさなかに
こんな寒い場所に好きこのんでいる奴などいないだろう。
「香里。で、話ってなんだ?」
 ようやく彼女のことを“香里”と名前で呼ぶのにも慣れてきたな……。でも、俺が香里と今の関係を
続けて行くんだったら当然そうならなければならないだろうとも思う。
 もっともそう思える時点で、俺はムチャクチャ幸せ者なんだと自覚している。
 そんなことを考えながら用件を聞くと、香里はゆっくりと話し出す。
「潤……あたし、できちゃったみたいって言ったら、どうする?」
 へ……? 今、なんて言った?
「あのー、なにができたって?」
「バカ……決まってるじゃないの。赤ちゃんよ」
「……なにいいいいいっっっ!?」
 ま、まさか……。いや、あ、あり得る……。
 3ヶ月ぐらい前……そう、俺が香里と初めて結ばれた(と言うより、襲ったと表現した方が正しいか)とき、
俺は香里の中におもいっきりぶちまけてしまっていた。
 彼女がそうしろと言ったのだが……どう考えても非があるのは俺の方だよなぁ……。
 どうにかそこまで考えを発展させると、俺の決心は即座に固まった。
0045こころとからだ(後日談:2−2)01/12/17 11:10ID:B5WG/6df

「香里」
 俺は両腕で香里の肩を掴み、じっと彼女の顔を見つめて言った。こんなに真剣になったのは
俺の人生で初めてかもしれない。
「責任は取る。悪いようには絶対にしない」
 固い決意だった。進学を諦めて就職してでも彼女を幸せにしなければならない。
「潤……」
 香里は顔を赤らめていた。照れているのか? と思ったら急に顔を上げて、俺を見て言った。
「ありがとう……でも『みたいって言ったら』だから、ねっ♪」
 香里は悪戯っぽくウインクして笑った。屈託のない笑みだった。だが俺は思わず叫んでいた。
「だ、騙したのか!?」
「違うわよ。たんなる冗談よ」
「おいおい……」
 肩を落として呆れたように呟く俺。そして苦笑を浮かべる。今の決心は一体なんなんだよ……。
俺って彼女の尻に敷かれるタイプなのか?
「でも、そう言ってくれるんだったらちょっと惜しかったかしら?」
「は?」
「ふふっ、ありがとう。大好きよ、潤」
 雪に彩られた庭。そこには、俺の大好きな香里の笑顔が輝いていた……。
0046第8航空軍 ◆eBbp7yEo 01/12/17 11:16ID:B5WG/6df
>>25-45 北川×香里18禁SS「こころとからだ」

……これで祐一×香里派を完全に敵に回したな……(汗
後が怖いので、トーナメントスレに投下したら名無しさんだよもんに戻ります(w
最後に、この作品をマイナーキャラスレの北×香派、
そして北×香派最右翼(藁、おおさか@つちへん氏に捧げます。
(要らなかったらスマソ)
God bless KITAGAWA and KAORI.
0047なにがしだよもん ◆ie2wgyeo 01/12/18 03:15ID:Hq51ikPS
>>25-45 『こころとからだ』

誤解を恐れず言うなら、面白かったし、楽しめた。

煮え切らぬ二人の関係を進展させるため、謎ジャムを用いたのは
やや強引な気もしたが、その後の18禁描写が山あり谷ありで
楽しめたので、問題はないと思う。
18禁パートであるが、ライト風味でありながら、意外なほどネチネチと
描写が続くところが何げに良い(香里の乱れ方がやや派手なのは気に
なったけれど、意外にこの人、突き抜けるとこうなのかも知れませんね)。
後日談も、北川が漢らしくまた愛があって良かった。ごちそうさまだよ、
コンチクショー(笑)

香里が北川と最初からラブラブな点、北川があまりおちゃらけていない
点については、批判派からあれこれ言われるかも知れない。
しかし、こういうアナザー(?)な結末に至る作品もあって良いと思うのだ。
0048名無しさんだよもん01/12/18 19:19ID:Z9v2rOyM
>>25-45『こころとからだ』
あんま言いたくないが、某同人誌と内容が同じなんだけど…
本日ハケーソした「北川くんハイ!」ってやつなんだけど…
これってもしかして…二次創作ならぬ三次創作ってやつかい?
それともその同人誌の作者本人?
マジレスキボーソ!
0049第8航空軍 ◆eBbp7yEo 01/12/18 20:36ID:Hmooarbv
>>47
わーい、なにがしさんに感想を貰えたYO! ありがとうございます。
>謎ジャムを用いたのはやや強引
自覚してます(藁 しかし北川を暴走させる理由が見つからなかったので安易な方法を
選んでしまいました。
18禁ってのはえちシーンだけでなく、そこに至るまでのシチュエーションをどうするかも難しいですね。
>香里の乱れ方がやや派手
「北川にいたぶられて気分の高まるかおりん→正気に戻った北川を受け入れるかおりん→激しく乱れるかおりん(;´Д`)ハァハァ」
という図式は執筆構想時からの基本コンセプトなので(藁
>香里が北川と最初からラブラブな点
両想いになるまでの経緯を書くと、えちSSというより北川のシナリオっぽくなるので
……スマソ、思いつきませんでした(汗 批判派の批判はあえて受け入れます。

>>48
私は絵を描けません、完全な別人です。ちなみに私も持ってます(藁>「北川くんハイ!」
ちなみに「こころとからだ」書き上げたあとに「北川くん〜」を秋葉原の虎で買ったので、
内容が一部かぶってしまったとは思いましたが、一応こっちにはギャグの要素はないので
ここへの投下を決意しました。
いやしかし、同人作家に間違われるとは思わなかったなぁ。やっぱ2ちゃんは面白いや(w
0050うみたん ◆.RUCxbYc 01/12/19 14:03ID:/IpnH9Mw
>内容が一部かぶってしまったとは思いましたが、一応こっちにはギャグの要素はないので
>ここへの投下を決意しました。
>いやしかし、同人作家に間違われるとは思わなかったなぁ。やっぱ2ちゃんは面白いや(w

つっこみどころ?
0051SS職人@見習 ◆SSLuvQ3. 01/12/20 02:08ID:u3810Po1
えー、セリオSSを今から上げさせていただきます。
シリアス系です。
0052タイトルなし 101/12/20 02:10ID:u3810Po1
お断り:劇中のセリオはHMX-13ではなく、HM-13です。

特に不自由は無かった。
ただ、興味だけがあった。
ショップのショールームで一目見て、正しく衝動的に買った。
別にどれでも良かった。例えば、姉妹機のHM-12でも、それこそライバル社の
HANDAのASM-18でもなんでも。
一人暮らしの日々の家事にも嫌気が差してきた所だったし、『丁度いいか』、
という感じで、契約書にサインしていた。
正しく高級外車一台分ほどの値段だったけど、別に懐が痛んだわけでもない。
お金なら、そこそこ贅沢してもまだ有り余るほど有るのだから。
納入されてすぐ、僕は彼女に仕事を言いつけた。
特に部屋が散らかっていたわけではない。
ただ、彼女が『動いて何かの作業をしている』のを見たかっただけだ。
彼女も『さほど部屋が散らかっているようには思えませんが』と反論する訳
もなく、ただ黙々と部屋を掃除していた。
それで十分だった。
『ああ、やっぱり命令どおりに何でもするんだな』
と思った。
興味はすぐに失せて来た。
いずれ、彼女は僕の元からいなくなるだろう。
意味も無くTVやステレオなどを買い換えるのと一緒だ。
飽きたら捨てればいい。
いや、下取りに出して、新機種に買い換える手もある。
そう思っていた。
僕は、買ったHMであるセリオを『機械』としか、認識していなかった。
そう、この時は。
0053タイトルなし 201/12/20 02:11ID:u3810Po1
「ご主人様、ご夕食のメニューなのですが・・・」
掃除も終わり、日が暮れかかった頃、セリオが申し訳なさそうに両手を前で合わせ、
そう言った。
声の質的には申し訳なさそうな声なのだが、その表情自体はまったくの無表情だ。
「ん、どうかした?」
特に気にするでもなく、僕はそう尋ね返す。
「フリーザーの中を拝見しましたけど、材料がありません」
ああ、そういえば、と僕は一人で納得して、頭を掻いた。
「ペットボトルのお茶と調味料ぐらいしか入ってなかったろ」
悪びれもせず、僕はセリオに向ってそう言いながらポケットから財布を取り出した。
使ってない財布があったので、僕の財布から数枚の1万円札を取り出して入れ、セ
リオに渡した。
「毎月これぐらい渡すから、計算してメニュー考えて」
と言うと、セリオは少し首を傾げ、また僕に尋ねてきた。
「了解いたしました。特に苦手なもの等があればお教え願えませんでしょうか?」
それに僕は返答出来なかった。
嫌な質問だった。
脳裏に浮かんだのはどす黒い赤。割れたガラスの欠片。他人の、驚愕した顔。
そして・・・。
「・・・ご主人様?お気分でも優れないのでしょうか?」
セリオの心配そうな声に僕は意識を引き戻された。
頭を一振りして、浮かんだ光景を振り払おうとする。
「いや、なんでもない」
未だに心配そうな仕草で僕を見るセリオにそういうと、セリオは安心したかのように
頷いた。標準動作だとしても、それは見た目には本当に心配したかのように見えた。
「・・・肉。特にミンチ肉だ。あとぐちゃぐちゃしたものも嫌いだ」
なんとなく気恥ずかしくなったので、早口でそう伝える。
セリオはただ、頷いた。
復唱して、確認しないのが僕には嬉しかった。
0054タイトルなし 301/12/20 02:12ID:u3810Po1
それから数日が過ぎた。
特に問題が起こるわけでもなく、セリオは安定して動いていた。
セリオは、僕の状況を見て考えたスケジュール通りに黙々と家事をこなし、何も作業
が無い時はまるで本物の召使いのようにただ、僕のそばに控えめに立ち、指示を待つ。
それを見て、便利な世の中になったものだ、と今更になって感心してしまった。
僕がベッドに入るのに合わせ、セリオも自分で充電をする。
そして夜が明けると、定刻通りに起動してまた作業を始めるのだ。
セリオから僕に話し掛けてくる事はほとんど無かった。。
本当に僕の判断が必要とセリオ自身が判断した時意外には、セリオが自分で考え、何
事も処理していった。
例えば、新聞の折込広告。
男である僕にとってブティックや化粧品、または美容エステ等のチラシはゴミ以下だ。
セリオはそう考え、僕が必要としているチラシ、またはセリオ自身が必要とするもの
以外は捨てた。
そういう風に自分で判断できる事は自分で判断してくれるのは、ありがたかった。
それは僕にあんまり干渉しないという事なのだから。
僕はあまり、外に出歩く事は無かった。
引き篭もり。
その一言で片付けられてもしょうがないと自分でも思う。
とある事情で人間が嫌いになり、自分から人に接する事をやめた。
他人に干渉されるのが何よりも嫌いになり、学校にも行っていない。
そういえば先日、高校の退学処分通知が来たような気もする。
まあ、丸半年も無断欠席をすればそれもしょうがない。
ともかく僕は干渉される事が嫌いだったので、黙々と作業をこなすセリオはとても、
都合のいい物だった。
寂しくは無い。
自分で、そう思っていた。
0055タイトルなし 301/12/20 02:12ID:u3810Po1
夢を見ている。
またあの夢だ。
割れたガラスの欠片。
他人の驚愕したような表情。
焼けた油の匂い。
そして、血の匂い。
夢だと分かっていた。
でも、それでも僕は―――。
そこで目が覚めた。
いつもどおりの時間、いつもどおりの朝。
ただ、妙に汗をかいていた。
あの夢を見た時はいつもそうだ。今日は途中で夢が終わったからまだ良かった。
でも、シーツと寝間着がべっとりとしていて気持ち悪いのは変わりが無い。
一刻も早くシャワーを浴びたかったので、僕はそのまま風呂場へと向った。
ボイラーに火は入っていた。
セリオだろう。僕が毎朝シャワーを浴びるのを把握しているのだから。
今日ばかりはセリオに感謝しながら、風呂場へと飛び込んだ。
熱いシャワーを浴びて、汗を流す。
でも、本当に洗い流したいモノは心の奥底にこびり付いていて、流れる事は無い。
それが悔しくて、不意に涙が零れた。
泣き声が漏れないように、わざとシャワーの水量を上げた。
押し殺した嗚咽がシャワーの音にかき消された。
風呂場から出ると、そこには清潔なバスタオル、下着、今日の服が置かれていた。
セリオは僕が困らないようにいつもさりげなく、先回りをしておいてくれる。
それも、あまり干渉しないような形で。
今、僕は初めてそれに気付いた。
徐々にセリオに対する気持ちが変わってきている事に。
0056タイトルなし 501/12/20 02:18ID:u3810Po1
「セリオは寝ている時・・・夢を見る?」
僕がそう尋ねると、セリオは少し驚いたかのように目を見開いた。
表情が乏しいセリオにしては、珍しい事だ。
「ん、珍しいね。そんな表情をするなんて」
と僕が苦笑すると、セリオは控えめに、口を開いた。
「ご主人様が私に用事以外で話し掛けられる方がかえって珍しく思いますが」
その言葉にまた苦笑していると、セリオは少し、躊躇してから頷いた。
「少なくとも、私と同じモデルはスリープモード中にその日の出来事を記憶領域
内で整理しています。それを夢、と呼んでいい物かどうか判断しかねますが」
そこで一呼吸して、セリオがまた口を開く。
「ただ・・・、整理中にまれにですが、見たことも無い風景、実際に起きた事の
ない出来事が浮かぶこともあります。それに・・・」
「・・・それに?」
続きを促すと、セリオが戸惑いながら、言葉を続けた。
「―――忘れられない過去の思い出も」
頭に衝撃が突き抜けた。それだけ、心が激しく揺れていた。心臓が悲鳴をあげる
ように早く鼓動するのが分かる。何時の間にか、僕は拳を握り締めていた。
「・・・申し訳ございません」
と急にセリオが頭を下げた。
「どう・・した?」
努めて平静を装いながらそう尋ね返すと、セリオは恐縮したように呟く。
「・・・ご主人様のお気に障るような事を言ってしまったのではと思いました」
セリオが怯えてしまうほど、露骨に気持ちが表に現れてしまっていたらしい。
それが恥ずかしくなり、僕は取り繕うように思わず彼女の頭を撫でた。
びく、と一瞬だけセリオが震えた。殴られる、とでも思ったのだろうか。
だとしたら、今までの僕の態度が悪かったのだろう。それも、恥じた。
「セリオは悪くない。悪くないんだ」
と撫で続けるとセリオはうっとりしたような表情をした。
それを見て、僕は暖かい気持ちになったのを自覚した。
そして、もう彼女を機械だとは思えなくなってしまった事も。
0057タイトルなし 601/12/20 02:18ID:u3810Po1
夢を見ている。
またあの夢だ。
今日は姉さんの誕生日だ。
大好きな姉さんの。
姉さんとは言っても10歳も歳が離れているから、幼い頃に両親を亡くした僕にとっ
てはまさしく、親代わりといっても差し支えないだろう。
それだけに頼っていた。愛していた。
姉も、僕を可愛がってくれていた。
誕生日を祝って、今日は姉貴と外食することになっていて、予約したレストランに
車で向っている途中だった。
そのレストランが見える交差点に差し掛かった時、衝撃が走った。
気がついた時には身体の節々が痛かった。
割れたフロントガラスの欠片がまるで粉雪のように散らばっていた。
遠くから恐らく通行人だろうか、他人の叫び声が聞えた。
オイルの焦げたような匂いが、鼻についた。
そして、血の匂いも。
混濁する意識の中、胸のポケットを探った。
―――ああ、良かった。姉さんへのプレゼント、潰れてないや。
安心し、姉の無事を確認しようと、姉の方を見た。
でも、そこにあったのは、ただの、赤黒い血にまみれた潰れた肉塊だった。
「ぅぁあぁあああああああっっ!!!!」
たまらず、僕は絶叫した。
0058タイトルなし 701/12/20 02:19ID:u3810Po1
衝突相手は酒に酔い、さらに居眠り運転をしていた運送会社のトラックだった。
しかも皮肉な事に、あれほどの事故でありながら向こうは無傷だった。
慌しく親戚の手によって葬儀が行われた。
腫れ物に触るかのように納棺無しの葬儀が行われ、形ばかりの納骨が終わった後、僕
に残されたのは、運送会社から支払われた慰謝料と、姉の保険金だった。
それから数日間、僕は人間の汚さを垣間見た。
次から次へと見たことも無い、会った事も無い親戚と名乗る人が現れ、僕を引き取る
。と申し出てきたのだ。
子供心にああ、お金が目当てなんだな。そう気付いた。
誰が僕を引き取るかという事で姉の遺影を胸に抱き、呆然としている僕の前で・・・
汚い罵り合いが繰り広げられたのだから。
結局、お互いけん制しあいつつ、議論は物別れに終わった。
そして、僕は一人で暮らす事になった。
この頃から、僕は人間が嫌いになりつつあった。
再び、学校に通い始めると、それはさらに根深いものに変わった。
以前までは笑顔で笑いあっていた友人達も、急に僕を避けるようになった。
どう接して言いか分からないのだろう。そう納得した。
教師も、似たようなものだった。
学校は僕にとって、孤独な場所になってしまった。
それでも何とか高校に進学したものの、次第に行かなくなった。
0059タイトルなし 801/12/20 02:19ID:u3810Po1
いつも孤独だった。
寂しさに押しつぶされそうだった。
でも、他人に心を許す事など出来なかった。
人間の汚さを知ってしまったから、到底、無理だった。
どうしようもなかった。
死んだように、日々を過ごした。
でも、そのような日々の中で僕は人に干渉される事を渇望していたのだ。
寂しいのは、イヤだ。
孤独は、イヤだ!
誰か、僕にかまって!
僕を愛して!
・・・愛・・し・てよ・・・。

ふと、手に暖かいぬくもりが触れた。
その瞬間、涙が溢れた。
心の底から、安心した。
求めていたものは、すぐそばにあったのだ。
目を開くと、彼女がいた。
僕は彼女の胸に抱かれていた。
なぜ、と口を開き返ると、彼女は、セリオは否定するように首を振り、そして・・・
初めて、微笑んだ。
そして、優しく、僕の頭を撫でてくれた。
握られた手から、溢れんばかりの温もりが伝わってきた。
僕はそれに包まれて、感情が高ぶり、そして・・・子供のように、声をあげて、泣いた。
彼女は、ずっと、僕を抱きしめてくれた。
0060タイトルなし 901/12/20 02:20ID:u3810Po1
その日から僕の、彼女に対する感情は別のものに変わった。
彼女を機械ではなく、心を持った一人の女性として、意識するようになった。
彼女が買い物に行く時には努めて一緒に行くようにした。
彼女は、最初は戸惑っていたけど、「嬉しいです」と微笑んでくれた。
もともとHM-12、またHM-13シリーズは主人とのコミュニケーションを喜ぶ性質らしい。
それには開発期間中のテスト工程で、HMX-12とHMX-13が体験した出来事が関係している、
と彼女は言っていた。
そして、ついこの前まで僕が無関心な態度を取っていた時はとても寂しかった、とも。
どうやら彼女は寂しがり屋のようだ。
今までを取り戻すかのように、僕と彼女は今までと違う一緒の時間を過ごすようになった。
くだらない話をして、買い物にいくがてら、散歩をし、そして笑いあった。
毎日、彼女は僕の知らない彼女の表情を見せてくれた。
そして、その度に彼女をまた好きになっていく。
愛していく。
その気になれば、彼女はいろいろな表情が出来るのだった。
僕と同じように驚き、悲しみ、そして、笑う。
それが本来の彼女なのだと、知った。
毎日が楽しかった。
でも、次第に、暗いものが、胸に立ち込めていくのも、感じていた。
僕の中で彼女の存在が大きくなるにつれ、また、その暗いものも、肥大化していった。
全てが、癒されたわけではなかったのだ。
0061タイトルなし 1001/12/20 02:20ID:u3810Po1
二人で見詰め合う。
そんな時間が多くなった。
彼女はHMだ。
でも・・・そんな事はどうでも良かった。
人間も、HMも関係ない。
心が通じ合えばそれで、いい。
そう、心の底から思った。
そんな事を考えているといつしか、僕は彼女の唇を奪っていた。
そして、唇を離した瞬間、僕は彼女を突き飛ばしていた。
怯えた表情の彼女に対し、僕は買ったばかりの頃のように、彼女に『命令』をした。
「いいか、僕がいいというまで、そこから動くんじゃないぞ」
「ご主人様・・・どうされたの・・・ですか?」
いきなりの事に、戸惑いながら彼女が悲しげにそう尋ねる。
「答える義務は無い。お前は僕の命令に従ってればいいんだ」
こんな事は出来るならしたくはなかった。
でも、しょうがなかった。
胸の中に立ち込めていた、黒いものの正体が分かったのだ。
今、それに僕は支配されていた。
「分かったなっ!?」
強く、そう念を押す。
彼女は、怯えたように、頷いた。
それを確認すると、僕は家を飛び出した。
0062タイトルなし 1101/12/20 02:21ID:u3810Po1
雪が降りしきる街を彷徨うように歩いた。
行くあてなど無かった。
せめてコートぐらいは掴んで飛び出すべきだっただろうか。
真冬の寒風が身を刺した。
日付が変わってもまだ僕は彷徨っていた。
手も足も、指先がかじかんで既に感覚が無かった。
もしかしたら、凍死してしまうかもしれない。
そう思った。
でも、死への恐怖など無かった。
それよりも、胸の中で渦巻いている黒いものが大きかった。
その黒いもの・・・それは不安だ。
また、大事な人を無くしてしまうかもしれない。
そういう、底知れない不安。
セリオと幸せな日々を過ごしながら、僕はどんどん不安になっていった。
彼女を一つ、好きになる度、僕の不安が増えた。
もしかしたら、彼女が動かなくなってしまうかもしれない!
もしかしたら、彼女が僕のそばからいなくなってしまうかもしれない!
もしかしたら・・・彼女が僕を愛してくれなくなってしまうかもしれない!
そして、それが積み重なって、僕は・・・こう思ってしまった。
『無くなってしまうのなら、最初から無い方がいい』
と。
そして、そうする為には彼女を、彼女の心を傷つけ、彼女に嫌われてしまうのが
一番手っ取り早い。
そう、考えた。
好きにならなければ良かった。
愛さなければ良かった。
温もりを求めなければ良かった。
優しさを乞わなければ良かった。
そう。あの時、僕は知ったはずだった。
大事な人を失う痛みを。
0063タイトルなし 1201/12/20 02:23ID:u3810Po1
大きな公園のベンチに座って、僕は天を仰いでいた。
遥か上空から降り注ぐ雪を眺めていた。
雪が外灯に照らされ、光が反射し、幻想的な光景だった。
このまま、人生を終えてもいい。
そう思った。
心残りといえば、彼女を、セリオを傷つけてしまったという後悔の念。
自らへの怒り。
それだけだ。
自分の心を守る為、セリオの心を傷つけた。傷つけてしまった。
でも、傷つけても、楽になどなれるわけが無かった。
これは罰だ。
愚かな僕への罰だ。
もうセリオにも嫌われてしまっただろう。
今更戻っても、最初の頃のように、機械である事に徹していたセリオがいるだけだ。
なら、戻らないほうがいい。
そう決めた。
もう、彼女は僕を愛してくれないだろうから。
でも・・・。
「でも・・・なんで、ここにいるんだ・・・?」
僕は天から視線を地に落とした。
走り回ったのだろうか。足が汚れていた。
その際にどこかに落としたのだろうか。靴が片方無かった。
モーターを冷やす為の空冷機構、つまり息切れの音が激しかった。
「命令違反、違う?」
そう、彼女を問い詰めた。
外灯に照らされて、彼女は佇んでいた。
瞳から光り輝くものが零れているのを見て、僕は・・・後悔した。
セリオは・・・泣いていた。
0064タイトルなし 1301/12/20 02:23ID:u3810Po1
「・・・申し訳ありません」
「答えに・・・なってな・・・いよ」
うなだれる彼女に僕は突き放すようにそう言おうとした。
でも、言葉の途中から、それは消え入るように尻すぼみしてしまった。
「私は・・・欠陥品です。命令違反をしてしまいました」
流れる涙を拭おうともせず、セリオが呟いた。
僕はそれを否定する。
「ちがう」
「感情制御機構がおかしいです。やっぱり私は欠陥品です。命令を頂いていたのに、
気がついたら、私・・・ご主人様を探していて・・・駄目ですね」
伏せ目がちに、セリオがさらに呟いた。
「やはり、故障したのでしょうか」
「ちがう」
否定しても、セリオは納得しようとしなかった。
自傷ともいえる言葉を次々と泣きながら口にして、それは絶叫に近いものになりつつ
あった。
「だから先ほど、私を・・・うぁ・・・お嫌いになられたのでしょう」
「ちがうっ」
「ひ・・・もう、私は・・・ご主人様のお側にはいられないですっ」
「ちがうっ!」
「私ははもう廃棄されたほうが!ひぐっ・・・」
「何も言うなっ!!」
たまらず、抱きしめた。
きつく、しっかりと。
「ひぅ・・・うぁあああぁああああぁぁああ・・・」
咽び泣くセリオの頭を胸に抱いた。ただ、ひたすらに赦しを乞いながら。
「ごめん、ごめんな・・・ごめん・・・」
セリオの泣き声を聞きながら、僕が思い知った事は、
―――何処までも果てしない、人間の愚かさだ。
それをかみ締めながら、僕もいつしか、泣いていた。
0065タイトルなし 1401/12/20 02:24ID:u3810Po1
何時の間にか、雪は止んでいた。
二人で並んで、降り積もったその雪の上を歩いた。
「ほら」
何故か恥ずかしくて、思わずぶっきらぼうにセリオの頭に積もった雪を払ってやる。
「あ・・・」
頬を朱に染め、セリオが俯いた。
そして、何かを期待するように上目がちに僕を見上げる。
「・・・わかったよ」
恥ずかしいのを我慢しつつ、僕はセリオの頭を撫でる。
しかし、セリオは控えめにそれを否定するかのように首を振った。
「・・・え、じゃ、どうして欲しいの?」
セリオにそう尋ねると、セリオは瞳を閉じ、顎を上向きに傾けた。
「・・・わかった」
気持ちを込めて僕は唇を重ねた。
傷つけてしまった事への謝罪と、それを許してくれた事への感謝と・・・そして、
何よりも溢れそうなほどの愛を込めて。
いつまで一緒にいられるか分からない。
でも、それでもいい。
愛する人を失う痛みを忘れたわけじゃない。
でも、その痛みを恐れていては何も出来ない。誰も愛せない。
それに気付いた。気付かせてくれた。
セリオが、僕に教えてくれた。
それは、とても大事な事。
唇を離すと、お互いともなく、照れたように笑った。
雪を降らせていた雲が晴れ、月明かりが僕たちを照らした。

―――了。
0066SS職人@見習 ◆SSLuvQ3. 01/12/20 02:27ID:u3810Po1
>>52-65
以上です。
思いを文章にしていたら止まらなくなってしまい、肥大化してしまいました(ぉ
それでは失礼します。
0067HMX-13 serio  ◆CEriOo46 01/12/20 02:42ID:j0mpFHq9
>66
.....ありがとう...ございます。(礼)
0068なにがしだよもん ◆ie2wgyeo 01/12/20 03:16ID:NSwvmm0r
>>52-65

「この作品を読んだとき、何を感じた?」
「僕は素敵だと思った。もっと長いお話にしても良かったんじゃないかな。それだけのポテンシャルはあると感じた。
連載で、もっともっと二人の生活を眺めていたいなって」
「一部、リアルなところがあるな。事故のところとか。これはどうだ?」
「意見は分かれるだろうけど、僕は、その生々しいところが好きだよ。それを読んだだめに、主人公の一挙一動を
気にするようになったから。どう克服するんだろう、と。それから、セリオはどうやって彼を癒すんだろう、と」

「話の内容だが」
「この物語の場合、彼女はストレートに救い主へと変化していくんだよね」
「だがそれがいい」
「うん。機械の範疇を離れて、人間の領域へと飛び込んでくるセリオの方が、僕は好きだ。命令に逆らって
主人公を探しに来るあたりとか、すごく気に入った。僕は、漫画でこういうシーンがあると、お約束だろうと
なんだろうと、そこを何度も読み返すタイプだから」

「気になった場所は?」
「セリオを突き放す部分かな。トラウマがあるにしても唐突だったから」
「君ならどうする?」
「姉の最期のシーンをフラッシュバックで入れる…かなぁ。あまり血なまぐさいのはイヤだけど、ここには衝撃を
産むシーンが入るべきだと思った」

なんかよくワカラン感想ですが、こんなところで(^_^;
続編も期待しております。
0069お花屋さんだよもん01/12/20 04:01ID:tmvepw3g
力作ですね。ひさびさに良い物を読ませて頂きました。感謝!
0070 ◆SERIOiM. 01/12/20 04:13ID:bD9rZWN2
>>52-65
いいものを読ませていただきました。
宜しければセリオスレで(もちろんこちらでも構いませんが)またSSを書いていただけると嬉しいです。
0071名無しさんだよもん01/12/20 21:16ID:Rl4cWj45
>>52-65
素直に良かったです。
「見習」ということは、SSを書き始めてまだ間も無いのでしょうか?
初心者特有の「熱」のこもった文章が印象的でした。
長くSSを書いていると、どうしても作業的になってくる部分がでてくるのですが、
始めての時の感覚を忘れずにこれからも頑張って下さい。

それと、SSにとって本質的な事ではないのですが、一応書く上でのお約束というものがあります。
http://leaf.aquaplus.co.jp/kaihatsu/kai007.html
↑の書いてある事が、その一応のお約束です。
SSだけでなく、他の文章でも使える事なので憶えておいて損はないでしょう。
0072天神海士 神奈支援01/12/20 21:59ID:1RQIPeoO
永遠の終り、そして始まり 1ページ


我が子よ、よくお聞きなさい・・・・・・・・・

これから話す事はとても大切な事


永きに渡り、語りづかれてきた思いなのです。



物語は終幕をむかえつつあった・・・・観鈴は最後まで頑張る
その最後の最後でのやるべき事がまだ残っていた・・・・・

観鈴は空へと翔けていく、胸の中にその一生分の思い出を携えて
背には純白の翼を携え、その翼は風を孕み、大空へと舞い上がる

(もう1人の私につたえなくっちゃ、楽しかったこの夏休みの事を)
(そして終わらせるの・・・・・私で・・・・・・最後にするのだから)
0073天神海士 神奈支援01/12/20 21:59ID:1RQIPeoO
永遠の終り、そして始まり 2ページ


もう1人の少女は遥か大空の彼方にあった、そのまわりには一面の空
広大な空間の中に、ただ1人漂う
下界との距離は、少女が人々との交わりを拒絶しているようかであった。

観鈴はついにそこへとたどり着いていた。
初めてみた人なのに不思議と既視感(デジャブ)を感じる。
直感的にもう1人の自分であることを認識していた


「はじめましてわたしは観鈴、もう1人のあなたです・・・・・
・・・・・・・・・・わたしあなたに会いにきました」


もう1人のわたし・・・・それは1000年ほど前に存在していた人に非ず者
伝説が伝える所では、翼をもつ存在、呪われし存在、星を記憶を司る存在等
様々な言葉でそのものを記す。

その記すところの一番最後の翼人の名は、神奈乃命
・・・・・・それは、観鈴の問いかけに対し反応を示す。
0074天神海士 神奈支援01/12/20 22:08ID:1RQIPeoO
永遠の終り、そして始まり 3ページ

「・・・・・・もう1人のわたし?・・・・・余の転じて生まれ変わり者の事か・・・」

「悪い事はいわぬ、そちがなにを目的としてきたのかは知るところでないが、
余に関わらぬのが懸命じゃ・・・・・・余を独りにしておいてくれ」


観鈴にはその言葉の真意が理解できていた・・・・・かつての自分と全く同じであったからだ今度は自分が(私)を励ます番だ・・・・・そう観鈴は考える

「にははは・・・・でも独りはさびしいよ・・・・・2人だと楽しい・・・
観鈴ちんと一緒にがおおおおっと楽しい話をするの・・・ね・・」

「なにもいうな!・・・・・・・・聞きとうない・・・・・・」
「お主・・・・余の行った事をしっておるのか?、
おぬしをつらい目に合わせてきたのは、全て余のせいなのじゃぞ」

「余の夢は、生まれ変わりし娘子を蝕んでいく・・・・余はそれを止める事も
かなわず、ただ観ることしかできずにいて・・・・・」
「また遙な昔、余を護ってくれたものにも、同じ仕打ちをしてもうた・・・・・」
0075天神海士 神奈支援01/12/20 22:08ID:1RQIPeoO
「余は幾度も涙を流した、その涙は尽きる事がなく・・・記憶には悲しみ積もっていくばかり・・・・心は凍りのように凍てつくばかりじゃ・・・・
我が心と身体はこんなにも病み疲れてしもうた・・・・・・・」

「われに近づくものは、皆その病に蝕まれる。だから余はその病が
及ばないところへ、独りでひっそりと・・・・だれにも関わらずにいようと
決めたのじゃ・・・・・・」

「だから近寄らんでくれ・・・・・もう放っておいてくれ・・・・・・後生じゃ・・・・」

http://uri.sakura.ne.jp/~denpa/img-box/img20011220220242.jpg
0076天神海士 神奈支援01/12/20 22:10ID:1RQIPeoO
永遠の終り、そして始まり 4ページ


「ちがうよ!、もうそれは終わったの!」

「なにが終わったのじゃ?なにも終わらん!なにも変わらん!
なにが変わったのかわからない!どうすればいいのかわからない
どうしようもない・・・・・」

観鈴は悲しかった、その悲しみはわかりすぎるぐらいに・・・・
どうすればいいのだろう・・・・・
どうしたらわかってもらえるのだろう・・・・・・・とにかく励ます・・・
それしかできなかった・・・・・

「・・・頑張るの・・・頑張ればきっと楽しくなるから・・・・だから頑張ろう!」
0077天神海士 神奈支援01/12/20 22:11ID:1RQIPeoO
「・・・そなたはどうしてそんなにも頑張れるのじゃ・・・・・余とは大違いだ・・・」

「・・・悲しみに耐え切れずに天に逃げた余とはな・・・・・」

「違うよ・・・わたしだって強くない!・・・・・・もうなにもかも嫌になって・・・・
眠りたい・・・・・楽になりたいと思ったときもあった。
だけど往人さんが・・・・お母さんがいてくれたから・・・・・
だからわたし頑張れた!、あなたにもいるから・・・だからあきらめちゃ駄目!」

「余にはもうだれも・・おらんのじゃ・・・・母上、裏葉・・・・・柳也・・・
みんなおらぬ・・・みんな余が・・・・・」


(ちがう・・・・)


・・・・・・・どこからか声がした

(ちがうよ!・・・・それはちがうんだよ!!)


その声は徐々にはっきりしてきたかと思うと、1羽の鳥が近づいてくる
まだ飛ぶ事に慣れたばかりの頃の様な頼りなさげに・・・・・
0078天神海士 神奈支援01/12/20 22:12ID:1RQIPeoO
永遠の終り、そして始まり 5ページ


「そら!とべたのね、すごい!・・・・すごい!」
(うん!みすずにあいたくて、がんばった、そしたら身体が自然に・・・)

「そらの言葉なの?・・・・そらがしゃべっているの?」

(言葉は難しくてわからない・・・・でも不思議とわかる・・・・・・・・
みすずと意識がつながっているのかもしれない・・・・・・)

(それよりも・・・・いまは・・・・・)

そらは神奈のほうに身体を向きなおしていた
(さっきの君の話だけど、君には誰もついていないなんて・・・・・・・
ちがうんだよ!・・・ぼくにはわかるんだ!)
(きみには、現在でも・・・・見守っている人がいる・・・・・・・
一千年もの間、きみの事をかんがえて・・・・ぼくだってみすずだって・・・・)
0079天神海士 神奈支援01/12/20 22:13ID:1RQIPeoO
「お前は何者なのじゃ?」
(ぼくは、あなたに会うために・・・救うために!
はるか昔よりの思いを受け継いできた最後の思い)


(みすずと共にあなたを永遠の檻より開放する)

そらは片方の翼を広げそして振り下ろす、何枚かの羽が翼よりはがれ、
光彩を放っていった


光がおさまったかとおもうと、後には人形が残されていた。

(この人形には、みんなからあなたへの思いがこめられてるんだ
・・・・・・一千年もの思い)

(そしてみすずの一生分の思い出・・・・・・これで君を救う事ができる・・・・)


(覗いてごらん・・・・・そして見つけるんだ!自分の環るところを)
0080天神海士 神奈支援01/12/20 22:14ID:1RQIPeoO
永遠の終り、そして始まり 6ページ


神奈はたくさんの思い出に包まれていた

悲しい事もあった・・・・・・・・・・・・・・
必死で自分を探しもとめ、そして懸命に自分を直そうとしてきた人々の思い
一千年の間受け継がれ、果たせることなく終わっていった無念、次への希望

楽しい事もあった・・・・・・・・・・・・・・
母と子の人形劇、山道のかけっこ、楽しかった夏祭、
はじめて母と一緒にいった海
母からの贈り物・・・・・・・・・それはみんな素敵な、暖かな思い出
0081天神海士 神奈支援01/12/20 22:15ID:1RQIPeoO
神奈はその一つ一つに触れていく

(すごく気持ちが軽くなって、なんかふわふわしている、
温かい、なつかしいにおい、まるで母の胸のなかに・・・・
・・これが母のぬくもりというものなのかな・・・・・・・)

(人との交わりとは、こんなに温かいものであったか・・・・・・・
すっかり忘れていた・・・・・・・・)

思い出は彼女の凍てついた心をとかしていく、その思い出の奥深くに
懐かしく、そして会いたいと願っていた者が・・・・・・
http://uri.sakura.ne.jp/~denpa/img-box/img20011220220330.jpg
0082天神海士 神奈支援01/12/20 22:16ID:1RQIPeoO
永遠の終り、そして始まり 7ページ


「裏葉、柳也・・・・母上!」
「神奈さま!お久しぶりでございます。」


「余は・・・余はあいたかったぞ・・・さみしかったぞ」

「申し訳ございません・・・私たちはさがしていました・・・・いままでもずっと
神奈様のことずっとさがしていたのです・・・・・・・」
「人形に願いをたくして、その子孫達と共に・・・・・・」


「神奈、本当にすまなかった・・・こんなにも長い間お前を護る事ができずに・・・」
「俺は本当に益体無しだ・・・・・・・・」
「だけど・・・お前は本当に自分勝手だ・・・・・・俺達の気持ちを知らずに」

「余は自分勝手じゃったのか・・・・・・」
0083天神海士 神奈支援01/12/20 22:16ID:1RQIPeoO
「ああなんで、お前はこんなにも意地っ張りなんだ!、
こんな空高くただ1人きりで・・・・・」
「なんで1人でかかえこむ!・・・・俺も一緒にお前と共に、・・・・お前を苦しめるものから護りたい」
「もう離しはしない・・・・決して・・・・お前の苦しみを共に・・・・」

「・・・・・・共に分かち合いたい?」
「苦しみをもか?それでいいのか?・・・・・」

「わたしたちは家族でございますよ!神奈様、我が子が苦しんでいるときには親はその痛みを
分かち合いたいものなのです」


「家族・・・・そうじゃな家族がいたのじゃな・・・・ぐすっ・・・ふふ・・余は甘えて
ばかりになってしまうな・・・・・」

「大変うれしゅうございますわ・・・・・・」
「さあ一緒に泣いて苦しんで、そして・・・・・・その後は、一緒に笑いましょう
0084天神海士 神奈支援01/12/20 22:25ID:7ul310p8
永遠の終り、そして始まり 8ページ


(我が子、神奈よ・・・・・・・・)
(皆・・・そなたの帰りをまっているのです・・・・・・)
(いつも・・・あなたのことを・・・母の大地より思っていました、
遠くにはなれていった我が子をおもっていました・・・・・・)

(わたしも・・・・大地の皆もお前の事をまっています、・・・・・さあ帰ってきて)


神奈・・・・・戻ってきて・・・・・・・・・・
0085天神海士 神奈支援01/12/20 22:26ID:7ul310p8
「うっううう、くうう・・・・ぐすっ・・うえええええええええん・・・」

「余は本当に意地っ張りじゃった・・・・なんで気がつかなんだ!
こんなにこんなに、みんなに心配かけて」

「気づけばよかったんじゃな・・・・・1人でないということに・・・・・・
自分が幸せだったてことに・・・・・・」


「おおうつけじゃ・・・ほんとうに・・・・ぐす・・・すん」

http://uri.sakura.ne.jp/~denpa/img-box/img20011220220458.jpg
0086天神海士 神奈支援01/12/20 22:26ID:7ul310p8
永遠の終り、そして始まり 9ページ


「余はちっとも悲しい事なんてなかったんだな・・・・・すごく幸せだったのだな」

「こんなに温かな居場所が・・・・・帰れる場所が・・・あったんじゃな」


「ありがとう・・・・・・・・・」


「そして・・・・・ただいま!・・・・・・」


「おかえりなさい!神奈」
0087天神海士 神奈支援01/12/20 22:27ID:7ul310p8

「裏葉ぁぁぁーーーーー柳也ぁぁぁぁーーーーー
ははうえ−−−−−−−−−−−−−−−」

「神奈ぁぁぁぁ−−−−神奈さまぁぁーーーーー」



・・・ふふふ一千年ぶりですわ・・・・・・こうしてまた一緒によりそって


・・・・こうしているとおれたち・・・・・


・・・・そうです


・・・・家族そのものでございますわ

http://uri.sakura.ne.jp/~denpa/img-box/img20011220220412.jpg
0088天神海士 神奈支援01/12/20 22:28ID:7ul310p8
永遠の終り、そして始まり 10ページ


(おわったな・・・・・・・・これで・・・・・・・)

「往人さん?往人なの?・・・・・そらの姿が!・・・・・・・往人さんに」

(おれの姿が・・・・・・人間?・・・・・手も・・・足も・・・ある
戻れたのか?・・・・)

「往人さん・・・・・往人さぁぁぁぁぁぁん!」

「がっがお・・・うえっうえええええ−−−−−ん」

ぽかっ

「・・・いたい・・・・往人さんいたい・・・・なんでそんなことするかなあ?」
「おまえが、がおっていうからだ・・・・あいからわずだな観鈴は・・・・」
0089天神海士 神奈支援01/12/20 22:29ID:7ul310p8
「でも夢じゃないんだね・・・・・・ぐすっぐす・・・がおっがおおおお」
「そうだな・・・・自分の存在を疑うのも変だが」

「さあ泣き止んでくれ・・・人形劇をみせてやるから・・・・・・・」
「無理だよ往人さん・・・だってうれしいから・・・・勝手に・・・・嬉しすぎるから」
「にははっ・・・・・ぐすっうええええ・・・・・・・」


2人はお互いに体を寄せ合う、自然と視線が交差を重なり・・・
その距離をちかづけていき・・・・・・重なる
互いの深く深くつながっている・・そんな二人に言葉は必要としなかった


観鈴・・・・・・・・
往人さん・・・・・・・・・



そろそろ俺達も帰るか・・・・・・
うん


還ろう 星の大地へ
0090天神海士 神奈支援01/12/20 22:30ID:7ul310p8
永遠の終り、そして始まり 11ページ


我が子よ・・・・・還るときがきました・・・・・

海から雨粒のもとが、空へとあがり雲となり
雨粒が地上に落ち、その重なりが川となり
また再び海へともどっていく


すべてはものは互いに・・・・つながっているのです


元々1つなのですから・・・わたしたちは・・・・・・



こうして、星の記憶を司るものは、また故郷へと還っていきます


永遠の終り・・・・・・・・
0091天神海士 神奈支援01/12/20 22:30ID:7ul310p8
同時に永遠の始まり


それは新たな物語のはじまり


海岸を歩く少年と少女の2人・・・・・新しい物語は2人と共に歩き始める


その歩みはどこへと続いていくのでしょう・・・・・・・・・・・・・・


時のながれはその歩みを止める事を知らずに・・・・・・・・・・


永遠へとつづいていく・・・・・・・・


END
0092天神海士 神奈支援01/12/20 22:31ID:7ul310p8
はじめまして!、HN天神海士です

助手の高槻だあああああああぁぁぁぁぁ

このへたれがああああああ、こんなちんけなSSかきやがっってえええ
小学生並みの文章だああああああああ、いいのかああああああ
こんな文章でええええ、簡単にこんな文章書いていいいのかああああ
大切な支援じゃあないのかあああああああああ

うるせええ!しばらくねむれええええええええ!

ばこっ
(くぎバットで後頭部をフルスイング)

きゅうううううう・・・・・ばたんっ・・・

ふしゅうう・・・・あんまり長文にしたくないのに、
語尾をのばしおってからにいい、では気を取り直してと・・・・
0093天神海士 神奈支援01/12/20 22:32ID:7ul310p8
神奈支援を目的として書いたつもりのSSでしたが
萌えていただけましたでしょうか?・・・・・多分無理かなあ
自分でもわかっているのです・・・・・・弱点は・・・・
シナリオを意識する余りに萌えのシチュが足りず、
キャラの魅力が引き出せていないことに・・・・・・・・

神奈の事を書こうとすると設定を意識してしまい、
どうしてもシナリオメインに走ってしまうんですよねえ
SFマニアにとっては格好の材料なだけに、避けようがなかった・・・・

本当はもっとオリジナリティの風味を出してみたかったです
星の記憶を司るものの正体・・・・・
人と翼人の関係・・・・
高野山僧侶の呪い・・・etc
等を絡めた、壮大なSFを書きたいとおもっていたのですが
・・・・・・これ以上萌えから遠くなるとまずいのでやめました。
0094天神海士 神奈支援01/12/20 22:32ID:7ul310p8
この物語はガイア理論を強く押し出した形となっています。
簡単に一言で説明すると、「地球は1つの生き物である」
ということなのですが

この物語は「すべての魂は元々1つのものである」を
テーマにしているつもりで書きました。
もっとそこらへんのつながりに関するドラマを強く
出したかったのですが
文章をまとめるだけで精一杯でした。
そこらへんは、また機会があれば書いてみたいなと思っています
0095天神海士 神奈支援01/12/20 22:33ID:7ul310p8
高槻いいいいいふっかあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁつ!

もうみちゃいられええねえええ
なにがああ得意なああ顔してえええ、テーマじゃああぼけえええ
ぶちきれええたああああああああああああああ
きょううびいい、SFなんてええ流行らんんんのじゃああぼけええ

SS通のおれからあああいわしてもらえれええばあああ
言葉ぜめえに中だああしいいいいいいいいいいいいい
これじゃああああ−−−−−−−−−−−−−−−−−

じぶんの好きな萌キャラがああ、俺のような下衆野朗にいいい
散々言葉ぜめえされた上にいいい、中出しされてええいくううう、
いいいのかああ、大切な萌キャラじゃあないのかあああああ
おれみたいな下衆やろうなんかにいいい、汚されてえええええ
これでいいいのかああ、
0096天神海士 神奈支援01/12/20 22:33ID:7ul310p8
その異常なシュチェーションにいいいい、興奮度はかぎりなくううう
高まりいいいい
ネタとおしても、これええ最強うううううううう

だが、下手にテンションをあげすぎたためにいいい、
俺がめだってしまいしぃぃぃぃ
高槻萌と勘違いしてしまいそうなあああ、諸刃のけええええんん

まあおめえみたいなああ素人はああああ、
せいぜい益体なしいいいのシナリオでもかいてくださいってこったああ

天神 (しくしく・・・・・・)

次回はあああああああ、美凪とおおおおみちるううううのおおおお
Wコンボできめえええええええええ(嘘です藁)
0097SS職人@見習 ◆SSLuvQ3. 01/12/20 22:41ID:UvKTTCCb
>>67-71
ご感想、またご指導ありがとうございます。

>>68
今、読み返してみるとご指摘いただいた部分、確かに酷いですね(鬱
もう少々落ち着いて書けば良かったです。
手直しを入れてトレーニングルームに上げてみようかな、と思ったり
してます(ぉ。

>>70
申し訳ありません。今、やっとご感想を拝見させていただいたところ
でして・・・。
後30分ではどうしようもありません(汗。2回戦(もし勝ち上がった
のなら)にまた書かさせていただきますので、その際にはよろしくお願
いたします。

>>71
時期的には本当につい最近、ですね。
それまでさほど文章など書いた事はなかったです。
なんにせよ、これからも修行あるのみ。
ご紹介していただいたページは今後、参考にさせていただきます。
ありがとうございました(^^)。
0098天神海士01/12/20 22:56ID:7ul310p8
72から91のSSですが
85と87の絵が逆になっています
スケジュール的にきつく、絵がめちゃくちゃで恥ずかしいっす
(文章もお粗末なものだが)
もっと精進しなければ!
0099名無しさんだよもん01/12/20 23:05ID:X3SBu5bn
>>98
SSはともかく、その後の馬鹿発言で全部ぶちこわし。
0100名無しさんだよもん01/12/21 05:10ID:PYg4/N7Z
鍵キャラは口癖を持っている。
その一言だけでキャラがわかるというとても便利な台詞だ。

でも、便利だからといって、多用されると非常に萎える。
連発するのではなく、決め打ちすべし。
0101竹紫01/12/21 20:09ID:JklTvwDt
     ∧_∧  
    < `∀´>   >>71
     (    )     うむ、私のアドバイスを参考にすれば
     |  |  |       すぐにでも立派な職人になれるだろう
     (__.)_)        書き方講座の紹介、感謝する
0102名無しさんだよもん01/12/21 21:05ID:J/A2UfqP
>100
禿同。ここぞってタイミングで使ってくれないとねぇ。
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