もうそろそろ雪景色に変わる季節。
 商店街は早々とクリスマス一色に彩られていた。
「きれい……」
 商店街の中央には、大きなツリーが立てられている。
 色とりどりのイルミネーションが、暗くなってきた街に幻想的な雰囲気をもたらしていた。
「もうどこもかしこもクリスマス一色だな。まだ12月になったばかりだってのに」
「そうですね。でも、いいじゃないですか。こういうの」
 こういう事ではしゃぐところを見ると、やはり美汐も女の子だなーと思ってしまう。
「祐一さん。いますごく失礼なこと考えてませんでしたか?」
「いや、そんなことないぞ」
「台詞が棒読みです…」
 はぁ。と、ため息をもらす。
 ふと、目の前に白いものが通り過ぎた。
 続いて、鼻先に冷たい感触。
「雪…ですね」
 空を見上げると、まるで暗闇を照らし出す宝石のように黒い空から雪が降り注ぎ始めていた。
「また、この街も雪に覆われるんだな」
「楽しみですね」
「マジか…?」
 ふふふっ、と笑うと美汐は祐一の方を向き。
「だって、祐一さんと出会った季節ですから、私は好きです」
 ドキッとするほどの可愛い笑みを浮かべられ、祐一はついつい美汐から目線を逸らしてしまう。