「勝ったら、ボクに鯛焼き奢ってね〜」

振り向いて無邪気に手を振る姿に、俺は答えることができなかった。
(アイツ、今日はリュック背負ってなかったよな?)
会場のライトが逆光になってよく見えなかったけど、あれは・・・。

まあいい。
俺だけが知っている。
あれは幻なんかじゃない。お前には翼がある。
何処までも飛んで行け。
たとえ負けてしまっても気にすることは無い。
飛べなくなっても、下には俺がいるさ。
7年前は掴み損なったけれど、二度目はない。
もう落とさない。

俺は、名雪達の待つ観客席に足を向ける。

「だから、心配せずに飛んでこい。あゆ」


長文、スマソ。