「にゃ〜っ、どいてくださいですぅ」
「あらあら千沙ちゃん、気をつけてくださいね」
もうすぐこみパの開会。サークル入場者もちらほらと。
印刷された同人誌を右へ左へ、おおあらわの塚本千沙。
そんな千沙を、南はあぶなっかしそうに見つめていたのだが……

ドカッ! ガッシャーンッ!

「っ!」
案の定。スタッフ用の机に思い切り、大八車とともに衝突してしまう。
「千沙ちゃんっ! 大丈夫ですかっ!?」
「……にゃぁ。千沙は平気です…っ…。けど……」
並べた机や椅子が、そして書類の数々が、見事にばらけてしまっていて。
「ごめんなさいですぅ……」
しゅんと落ち込む千沙を、そっと大八車に乗せてあげる。
「気にしないでください。それよりも、早く看てもらわなきゃ」
「そんなっ、千沙は大丈夫……っ!」
「決まりですね。ちょっと格好悪いですけど、堪忍してくださいね」
にっこりと南は、千沙に微笑みを投げかけて。
「っす……ありがとう……っく……ですぅ…」
「あらあら、もう少しでつきますから、我慢してくださいね」

こみパ開会前の、ちょっと変わった、そして暖かいワンショット。