え…

俺はキツネにつままれたような表情で、部屋の窓に手をかける。
そして、開け放つ。

黒い夜空に、白い雪のコントラスト。凛とした冷たい空気が吹きつける。
そして、視線を下げたその先に。
由綺が、こちらを見上げて微笑んでいた。

『…メリークリスマス、冬弥くん』

手にした携帯の脇で由綺の唇が動くのに合わせて、俺が耳に当てた受話器から彼女の声が流れ込んでくる。
俺は少し笑うと、由綺の目を見つめたまま…受話器に言葉を投げかける。


「…メリークリスマス。…ハッピーバースデイ、由綺」