往人「・・・・・普通それでマジに人殴るか?」
晴子「自業自得や。」
往人「そんな簡単な一言で片づけるな!背中!釘刺さってんぞ!」
晴子「急所は外したったんや、感謝しい。」
 ばしゃーん!
晴子「なんや!風呂場か!」
 突然の大きな音に晴子は一目散に風呂場へと走る。
往人「・・・いや・・・置いて行かれても・・・」
 慌てて風呂場に駆け付けた晴子が見たものは、風呂桶から生える二本の足だった。
観鈴「ごぼ・・・・ぐぶ・・・・ぷはっ!」
 なんとか体をひっくり返して顔を出す観鈴。
晴子「・・・・・・・アンタ・・・・・何しとんねん?」
観鈴「にはは・・・・・はは・・・・・がお。」
 まさか往人に迫る練習をしていたなどと言えるはずもなく、笑ってごまかしながら観鈴は湯船に沈んでいった。

晴子「・・・・・・・なんや居候?廊下なんかではいつくばって。」
往人「誰のせいだよ・・・・・・観鈴は?」
晴子「転んだだけみたいや、別に問題ないで。」
往人「そうか、じゃあ後問題なのは俺の背中の傷と元ヤン晴子の凶暴性だけだな。」
晴子「・・・・・・・サンドバック状態の分際で良く吠えたで。」
往人「そうか、褒められるのは悪い気はしないぞ。」
 相変わらずの往人の口調。そこでふっと晴子の顔から怒気が消える。
晴子「まあええ、今日の所は傷を押してここまで這ってきた根性に免じて勘弁したるわ。」
 そう言って往人の横を通り抜けると、その足を掴んで居間まで引きずっていった。
往人「こら!危なっ!引っ張るな!顎!顎が床に当たる!」
 結局背中の治療が終わるまで往人の悲鳴が消える事はなかった。