ある春の日の午後。

「観鈴〜、おらんのか?観鈴〜」
居間へ入ると庭に面した縁側で、うずくまるようにしている観鈴がいた。
その光景が視界に入った瞬間、胸の中に暗い物が湧き上がる。
「み、観鈴っ!どこか痛いんか!?大丈夫か!?」
慌てて駆け寄る。すると・・・
「すー、すー・・・」
と、一定のリズムを保った寝息が聴こえて来た。
あきれるよりも先に安堵のため息が漏れる。
「なんや・・・。寝ておっただけかいな・・・」
安心してその場に腰を下ろし、観鈴の、娘の寝顔を見る。
「気持ちよさそうにねてるわ。ほんま・・・」
ゆっくりと、観鈴の頭を持ち上げ、自分のひざに乗せ、膝枕の状態に持ち込む。
すると、観鈴の口から言葉が漏れた。
「・・・にはは・・・おかーさんの膝枕、きもちい・・・い・・・」
あわてて観鈴を見る。
「あ、すまん。起こし・・・なんや、寝言かいな・・・」
またも安心して、空を見上げる。
春の太陽がやさしく、地上を照らしていた。
「そやな・・・。もう、あの夏は過ぎ去ったんやな・・・。もう、心配することはあらへんのや・・・」
観鈴の頭をやさしく、撫でる。
そうだ。誰よりも愛しい娘は、観鈴はここにいる。
安心して・・・いいのだ。
「ほんま、いい寝顔しとるわ・・・」
もう一度だけ、空を見上げる。
春の日差しが親子をやさしく、包み込んでいた・・・。

・・・観鈴応援SSです。下手でスマソ。