神尾さんの葬儀はひっそり行われていた。
クラスの人はみんな行ったけど、誰も泣かなかった。
誰も喋ったことがあんまり無かったから。誰もなかなかった。
でも、神尾さんのお母さんはずっと泣いていた。
静かだった。その涙以外は。実感がわかなかった。
同級生が死んだ。この世から居なくなった。
あんまり、考えたことの無いことだった。
私も泣くことはなく、みんな学校へ戻った。
帰り道、誰もしゃべることは無かった。気まずい空気が流れる。
そして、全員教室に戻ったとき私は泣いた。
机の上に乗った花瓶。ずっと心の内の氷が溶けたようだった。
同級生が死んだから、そのお母さんが泣いたから、泣いた。
違う。