「あ…」
 郁未にまたがっていたはずのティリアの腰が、かくんと寝台の上に落ちる。
「消えた…な。帰っちゃったのか?」
「え、ええ、そうです」
 エリアは先だけが粘液に濡れた指を見つめながらうなずいた。
「あの子…加護が…」
「いや、久しぶりに楽しんだなっ…て、ゲッ!票の差が信じられねーほどに開いているぞ!!」
「あっ…あわわっ、大変です…!」
「八番目の…? でも、そんな」
「どーすんだよエリアっ!こんな事していている間に他のことしていた方が良かったん
じゃねーのか!?」
「そ、そんな事を言われても…私は…」
「第一、どうせ相手が動けないっていうんならレズっ気なんて気にせずに知名度だけで
呼ぶ奴を選んだ方が良かっただろ!」
「で、でも相手の方が嫌がられたら可哀想ですし…」
「私の中に…加護が来たのは間違いないし…」
「そうか。そーーーーか。ティリアが負けるよりも相手のことが可哀想だって思うんだな。
じゃあ、エリア、自分がフィルス勢の最後の砦として陥落しないってことだよなぁ?
これだけやって、最後のエリアが負けたりしたら責任重大だもんなぁ」
「そ、そんな、一回戦で負けたならみんな責任は同じじゃっ…!」
「何か…良くないことが…」
「よーし、エリア、次の戦いに備えてたっぷり特訓してやるからな。覚悟しておけよ」
「ティっ…ティリアさーんっ、助けてくださいっ!!」
「私…ちょっと、調べたいことがあるから…しばらく、ここに戻ってこないかも…」
「さーてエリア…」
「いや、いやですーっ…」
 エリアを寝台の上に押し倒すサラを後目に、ティリアは部屋を出ていった。