ようやく、ありもしない永遠を求めていた子供時代は終焉します。
 しかしそれは、長森を決定的に失った後のことでした。
 見知らぬ男に差し出して、それでいて今更恋人に戻れるはずはない…。
 しかし、それでも長森は主人公の元に現われました。

「私は、浩平じゃなきゃ駄目なんだよ」

 そして二人は一旦別れますが(これは、お互いが個であることを認め、恋愛が出来るようになったことを主人公が宣言したという意味合いもある)、二人寄り添ったまま、眠れぬ夜を過ごします。
 その後、二人は1から恋愛をやり直すのです。
 いきなりの告白で突然恋人になるのではなく、徐々に男女としての関係を深め、いずれ恋人同士になる二人。
 それはいずれ本来、二人に始まるはずだったであろう恋の姿でした。
 二人は一緒にいますが、それはもう永遠の盟約の履行ではありません。
 それ故、幼い日に求めた「永遠の世界」は瑞佳が傍にいても主人公は永遠を失ったとみなして現実世界から主人公を奪い取ろうとします。
 クリスマスのやり直しをしようとプレゼントを持って待ち合わせをする主人公の前に瑞佳は現われませんでした。 現実に作用した「永遠の世界」は、一瞬だけ瑞佳に主人公のことを忘れさせたのです。
 恐らく偶然でしょう、雨に打たれながら何時間も待ち続ける主人公を見つけた瑞佳は主人公のことを思い出しはしますが、記憶の混乱を避けるための自己防衛なのか永遠の作用なのか、待ち合わせの約束をしたという事実は忘れたままでした。