「ちょっとまって。そんなことしたら、彼女が二人になるよ?」
「ですから彼女は、過去の侍女となった自分に、自分の体験を話しました」
「その後彼女は?」
「殺されました」
「えっ」
「過去の自分である侍女に殺されました。わざと。パラドックスを防ぐために」
「…そうして、今度は結ばれたんだ」
「残念ながら、騎士は幼なじみと結ばれました。その次はお姫様の妹姫」
もう耐えられなかった。
「結局、最後はどうなるんですか!」
「終わりません」
「えっ」
「どうやっても騎士は、この4人と結ばれるのです。そのたびに侍女は未来から来る自分自身を殺し、同じ事を繰り返すのです。何度も、そして、いまだに」
「…」
「同じ事の繰り返し、自分自身の殺害、そして自然の摂理に逆らう行動は、ついに彼女を狂わせたのかもしれません。騎士は侍女を愛してしまったのです。そう、侍女は騎士に愛してもらうような行動をとってしまったのです」

1 その話の騎士と姫って、俺と由綺みたいですね。弥生さん。
2 その侍女は、いま、幸せなんですか? 弥生さん。