それは和樹と彩がユニットを組んで数ヶ月後、いつもの和樹の部屋でのこと。
シャーシャー、カリカリ
部屋には2人のペンを走らせる音がありました。
シャー…、カリカリ
シャ……、カリ…
「どうしました?」と彩。
「いや、耳の奥がカサカサして気になるんだ」と和樹。
どうやら和樹は耳垢が気になるようです。
「ちょっと耳を掃除してから始めるから、彩ちゃんは気にしないで」
「…はい」
耳掃除を始める和樹を見て、彩は作業を再開しました。
ごそごそ、カリカリ
ごそごそ、カリ…
ごそごそ、……
「…あの……」
「ん、なに?」
「…あの……、わたしが…耳を掃除しましょうか?」
「えっ!これくらい自分で出来るよ」
「…わたし……細かい作業は得意なんです。だから任せてください」