遂に最終回となる第9弾。ちょっと長いけど一気に行ってしまおう。

 ひととおり夜店を回り、オレたちは人混みを避け、神社の社の陰でひと休みすることにした。
 ラムネソーダでノドをうるおす。
「琴音ちゃん」
「はい?」
「琴音ちゃんさっき、金魚すくいの女のコに能力(ちから)使っただろ」
「あ……気が付きました……?」
「オレさ、思うんだけど……そういうのってフェアじゃねーよなって」
「……ごめんなさい。わたし、余計なことを……」
 そう言って琴音ちゃんはうつむいた。
「い、いや、琴音ちゃんを責めてるわけじゃねえんだって。
 あのコは多分、金魚すくいで楽しい思い出ができたと思うんだ。
 子供の頃の琴音ちゃんみたいに、くやしい思いをしなくて済んだんだ」
「………」
「けどな、そのコはもしかすると、人生ってものを甘く見るようになるかもしれない……」
「そう、ですね……」
 ますますうなだれる琴音ちゃん。
「いいか、最後まで聞けよぉ。オレが言ったのは、あくまで一般論だ。超能力でイカサマなんて、普通良くない。
 でもな、他人の人生なんてこの際どーでもいいんだよ。この先どうやって成長するかはあのコの勝手だ」
「……藤田、さん?」
 不思議そうにオレを見上げる、琴音ちゃん。
「オレは琴音ちゃんのその、優しさが好きだ。超能力者でありながらそれをこれっぽっちも鼻にかけない、姫川琴音が大好きだ」
「藤田さん……」
 うるんだ瞳で、琴音ちゃんが言った。