そのやり取りを、あゆだけは少し離れて見ていた。違和感を感じた。最初、
 観鈴が姿を見せたときから感じていた違和感。それは、どこか懐かしいようで
 どこか冷たいなにか得体のしれないもの。そしてみんなとの会話。
 何故、彼女は神奈がのりうつった先をすぐに言わなかったのだろう? そして
 結界の事を聞いた時みせた表情。確かに説明することは可能だ。だけれど……

(うぐぅ……、でも何かが……何かがおかしいよ、絶対に)
「あゆちゃん。みんなかたまって動こう」
 耕一の声にはっと我に返る。みなが呼んでいる、今は行かなきゃ。



 その時あゆは見た。みんなと一緒にこちらを見る神尾観鈴の目を。
 それはほとばしる鋭い意思、そして闇……そして、あゆを品定め
 するかのような光があった……。