(…ねえ、北川? あんたそんなに顔は悪くないのに、昔っから女運なかったよね)
手をあわせて、祈る。
(そんなに悔しそうな顔、しないでよ-----要するに性格に難ありだからだよ?
 たぶん折原とだったらヒネクレもん同士、ウマが合うと思う)
目を開き、立ち上がる。
(だからあいつに、よろしく言っといて。
 …繭も元気にしてるって、伝えてくれると嬉しいな)
そしてふり返ると、皆が待っていた。
「七瀬…北川とは、古い知り合いだったんだよね?」
「-----うん、そうなるのかな」
そして、歩き出す。

 自動扉を通り抜けるとき。
 もう一度だけ、七瀬は振り向いた。

 (…ばいばい、北川)