UFJつばさ研究所のアナリストは、同社株を投資家に自信を持って薦める段階ではないという。当分は苦しい資金繰りが続く見込みだからだ。
「ヤフーBBが黒字になっても、苦戦している他の事業で赤字が膨らめば余裕はない。下期を過ぎ、資金繰りに余裕が見えるまでは慎重な評価をせざるをえない」
 証券アナリストの中には、ヤフーBBの成否そのものに懸念を示す人も少なくない。
 その一人大和総研の上野真氏は、ヤフーBBの設備投資が昨年の中間決算時に1250億円に上っている点に着目。同決算の説明会で、こんな質問をぶつけた。
「ヤフーBBが損益分岐点に達するまでに必要な先行投資には、あとどれくらいかかるのですか」
 孫氏は、
「詳細は控えたいと思います」
 と答えて、その後の見通しを示さなかった。ただ、ユーザー一人を獲得するのに約2万円のコストをかけていることは明らかにした。加入者100万人増やすのに200億円かかるというわけだ。
 家電量販店への手数料や街頭での人海戦術などで、先行投資は近々2000億円に達すると上野氏はみている。
「先行投資の回収は2010年ごろまでかかるかもしれない。ADSLの市場規模を考えると、とても楽観できない。」