第63戦で視聴者の支持を最も集めているCグループ。それも
そのはず、全員が平成生まれでプロ3年目2人、プロ2年目1人
のフレッシュな3人の戦いである。キャッチフレーズもKAWAYUI、
フレッシュと、ルックス面でも2人が視聴者の目を楽しませてくれ
る。しかしながら、7月に行われたこの収録時点で、鶴井の膝の
状態は芳しくなく、六甲クイーンズは欠場、出場再開となった東海
オープンは予選落ち、新人戦は準決勝敗退、8月頭のチャレンジ
ではストレス性らしき高熱に見舞われるなど、心身ともにコンディ
ションの悪い状態で臨んでいることが懸念される。一方では川ア
が番宣で「実力派」の括りで評されている。本来の実力からすれば
ありえない括りだが、新人戦は決勝進出、承認大会でも健闘しており、
こちらは良好なコンディションで収録に臨んでいるようだ。さらに注目
すべきは、予告映像の川アのフォーム。Pリーグデビュー戦のぎく
しゃくしたフォームとは違って、一連の動作が滑らかになっている。
新人戦、承認大会での健闘は偶然ではないようだ。番宣で実力派
と括られたのは、同じく番宣の「ストライクの応酬 」に加わったことの
表れと考えたい。鶴井と川アの背景の違いを頭に入れて、予告映像
に目を向けてみよう。実際の投球順は寺下→鶴井→川アのところ
を、寺下→川崎→鶴井と登場順を入れ替えて、本来の実力者2人を
クローズアップしている。全員が序盤のシーンで、勝敗の行方をう
かがう材料は見いだせないが、鶴井のフォームが膝に負担をかけ
ないよう改造をはかっている様がうかがえ、その影響でジャストスト
ライクではあるものの、前の第62戦に比べて球速は落ちている。
左投げで大きく弧を描く軌道で、かつては強いボールでピンを弾き
飛ばしていた鶴井。球速を落としてピンを倒していく新投法は、まだ
鶴井のものにはなっていないであろう。これだけ鶴井の周辺材料が
悪いと、さすがに鶴井を最下位と予想せざるをえないのである。
では寺下VS川アの勝者は?鶴井との比較で川アを上としたものの、
川アとてフォーム固めは道半ば。良い方向に向かっているのは戦績
の示すところだが、川アの右のレーンのポールの軌道に一つ懸念
材料を私は見出した。ジャストストライクではあるが、ピン手前での
曲がりがかなり強い。この点は直前のBグループでストライクの応酬
を繰り広げた大石と吉田の軌道とはやや異なる。川アの選んだボー
ルでは、キャリアの浅い川アのノウハウだと、試合の過程で意図する
ポイントにボールが打ち込めない場面が出てくるであろう。それを
修正するノウハウを、今の川アでは十分には持ち合わせていない。
鶴井こそ意識すれど、川アは恐れる相手ではない。寺下が実力差を
見せつけての準決勝進出が順当なところであろう。


若手の台頭が著しい近年の女子プロボウリング界
世代交代が叫ばれる中  意外にも追いやられているのは
ベテランではなく  30歳前後の中堅プロ

道産子アスリート  寺下智香
身近な中堅プロは通過点
見据える相手は  吉松姫


寺下     1.9
川ア     2.5
鶴井     3.0