ガチムチの六尺兄貴のガイドライン 23尺目
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0882水先案名無い人
2007/12/20(木) 06:23:08ID:ig6OuX0zOウェアを脱ぎ捨てると、縦じわでよれよれのユニフォームを整えた。ピッチに立ち股を開く。
既に照明を全開にし、俺のボールはキックオフを待つ。
胸に手をあて国歌を歌うと、スクリーンに映し出された日本代表がそこにあった。
「俺の男一人のサッカーだぜ」声に出していう。
「男はやっぱサッカー」
やおらバッグの中から、ズルムケ状態のポカリを取り出す、手に芝をたっぷり取り、逆手で若芝をこね回す、
「ズリュッ、ギュブッ」湿った音が俺の脳内を更にアウェーにする。
「独りサッカーたまんねぇ」関節のきしみに合わせて、テーピングをする。
「独りサッカーにゃあこれだよ」携帯酸素ボンベを吸い込む。
「スッ、スッ、スッ、スッ」顔から熱くなり、やがて頭の中が真っ白になる。
「右!、右!」「マイボ!マイボー!」
頃合いをみて一人オフサイドトラップにかかる。俺は自分の飛びだしが嫌いだ。イエローカードを手にかざし、ふらふらの自分のファウルに、悪質で、遺憾と頭を抱える、左手でユニフォーム引っ張り、右手で振り払うと敵陣を切り崩す。
ピッチの中の俺は、日本一のサッカー選手になっていた。
「ちきしょう誰かにパスもらいテェよ」ロスタイムが近付くと、いつもそう思った。ダッシュをもう一度効かせ、PKを獲得すると、蹴った球は空に向かってまっしぐらだ。
「スゲー悲劇」「明日の新聞の見出しは俺」
「うりゃ、そりゃ」「ズリュッ、ブチュッ」汗を飛ばしながら、ピッチを駆け巡る。「予選敗退だよ」 ピッチの外から、激しい怒声が聞こえた。やがて警備員と解り、俺を驚かす。
-サッカーしてぇ- -捕まりたくねぇ-相反する気持ちがせめぎあい、俺はベンチを立つ。
「誰かきたっ」俺は膝を直角に曲げ、それに備える。足音は堰を切ろうとしていた。
「誰だ ! 」「何を考えているんだ!」
宵闇を押し分けて、警備員達に叩き出される。
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