ガチムチの六尺兄貴のガイドライン 23尺目
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0785水先案名無い人
2007/12/15(土) 22:04:42ID:PzcSsyZr0スーツを脱ぎ捨てると、使い込んでよれよれの損益ノートを開いた。PCの前に立ち業者サイトを開く。
既にログインを済ませ、俺の口座は俺のポジションを待つ。
モニタをオンにしてチャートを映すと、底値を探った後なのか、長いヨコヨコがそこにあった。
「俺のポン円一本のハイレバだぜ」声に出していう。
「ポンドはやっぱハイレバ」
やおらチャートの脇から、買いサイン状態のストキャスティクスを取り出す、手にマウスをしっかり握り、逆手でトレンドラインをこね回す、
「ヌリュッ、ヌチョッ」ローソク足が俺の外為中枢を更に刺激する。
「ポン円たまんねぇ」ヒゲに合わせて、身体を上下させる。
「ポンドのハイレバにゃあこれだよ」ラッシュを吸い込む。
「スッ、スッ、スッ、スッ」顔から熱くなり、やがて頭の中が真っ白になる。
「ポンド、ポンド」「ハイレバのポン円」
頃合いをみてロングポジションを仕込む。俺は自分のこの投資スタイルが好きだ。
ほんの端数だけが口座に残り、コツコツ貯めた貯金を放り込み、遺書用意して、ハイレバ振り、左手で株価確認し、殺人通貨の乱高下を待つ。
PCの前の俺は、日本一のFX男になっていた。
「ちきしょう誰かに見せてやりテェよ」指標が近づくと、いつもそう思った。ラッシュをもう一度効かせ、ロングを追加すると、男へ向かってまっしぐらだ。
「金持ちになってやる」「ポン円一本のほんまもんの男」
「うりゃ、そりゃ」「ズリュッ、ブチュッ」冷や汗を飛ばしながら、クライマックスをめざす。
「たまんねぇよ」ボリバンの奥から、激しいうねりが起こった。やがて奔流となり、俺を悩ます。
―損切れ――いや今が底値だ―相反する気持ちがせめぎあい、俺は崖っ淵に立つ。
「きたっ」俺は膝を直角に曲げ、指標に備える。奔流は堰を切ろうとしていた。
「男一匹 ! 」「ぶちっ」
ボリバンの下線を押し分けて、ナイアガラがしゃくり出される。
ロスカットメールが届き、目の前が現実に戻る。
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