陸上の生物を知能の高い順に並べろと言われたら、大抵の人は人間を最上位に置き、
その次に猿、それから犬や猫、さらに鼠の類、それから鳥というふうに並べるだろう。
これは人間の自尊心には落ち着く構図である。
我々は知能の系統樹の最上位にあり、我々に近いものはなかなか賢く、ペットは結構頭が良く、あまり好きになれない動物は頭が悪いというわけだ。

ただ、この構図に暗黙のうちに含まれているのは、進化とはあまり進化していない状態(鼠など)から高度に進化した状態(人類)への進歩で
知能はその進歩を量る物差しであるという考え方である。
これは端的に言って間違っている。
まず知能がどう定義されようと、動物を並べる唯一の基準と考える理由は何もない。
視覚の鋭さ、足の速さ、力の強さ等でも構わない。
そもそも何故、動物をこのように並べようとするのだろう?進化は梯子のようなものだとか、ましてや人間がその最上位にあり、他の動物は
知能を得るほど「十分に進化」していないのだからその下にいるとは見るべきではない。

猿も鳥も犬も猫も鼠も人間も、何億年も前に暮らしていた共通の祖先があり、そこから等しく「進化」してきたのだ。
種ごとに環境への適応のしかたが異なっている。人間には、それをうまく行う特徴があるが、地球の他の種もそうである。
これらの種は等しくうまく生きている。生き残るか滅びるかのテストにずっと合格してきたのだ。
みな、そうやって生きてきたのだ。