人間の肉体は地球の環境に適しているが宇宙には適していない。
今までの宇宙船では、地球の環境を人工的に再現することによって肉体を宇宙に運んでいた。
その結果、肉体の生命を維持するために使用される設備と資源は、宇宙船の中で非常に高い割合を占めている。

そもそも人間とは何であるか?
人間とは肉体のことを言うのではなく、人格のことを意味している。
宇宙に運ぶ必要があるのは肉体ではなくて、人間の意識である。
人間は、宇宙に適していないその肉体を捨てることによって、もっと簡単に宇宙に行けるのである。

ではどうやって肉体を捨てるのか?
人間の脳を機械の体に移植する方法があるが、
脳自体を維持するためには頭蓋骨内の環境を再現する必要があるので、本質的には変っていない。
現代の知識では、脳内で行われている情報処理の仕組みはほとんど分かっていないが、
それが解明されれば、脳の機能を別の機械で置き換え、意識を機械に移植することが出来るかもしれない。

一度肉体を持って生まれてきた人間の意識を機械に移植するのではなく、はじめから機械の人間を作る方法もある。
それはつまりコンピューターのことであるが、
人間が自分よりも優れた知能を持ったコンピューターを作り出せば、それは人間が進化したことと同じである。
コンピューターの意識は、宇宙空間に適した機械の肉体を持ち、人間の子孫として宇宙に進出していくのである。