『新・核戦略批判』(岩波書店:豊田利幸)
              −168頁〜169頁−
              更に忘れてはならないことは、メガトン級の水爆
             弾頭があり余る今日に、都市が核攻撃されるとすれば、
             必ず水爆が使われる、と言うことである。これは
             広範囲に渡って高温の熱線を放射するから、木造
             家屋は勿論、鉄筋の建物も一瞬にして火を噴くことに
             なろう。コンクリートは不燃物であるに違いないが、
             人間が住む建物である以上は、内部には可燃物が
             大量に使われている。このことは、しばしば起きて
             いることでの鉄筋の高層ビルの火災を見れば明らか
             である。
              それゆえに、核攻撃を受けた都市は、それの直後に
             大火に見舞われ、地下に作られたことでの民間の
             核シェルターは、さながら「天火」のような働きを
             受けて、内部に非難した人を「蒸し焼き」にするので
             あろう。人間を蒸し焼きにする温度は、灰にする
             より遥かに低い温度で十分である。