萱場式もファウベルも同時代のグライダーに比べて傑出した性能は出ていない。
むしろ性能的には凡作。

理由を考えると分かる。

主翼に揚力が発生すると、同時に機首下げモーメントが発生する。
そのモーメントに対抗するために尾翼で下に引っ張る必要が有る。

で、尾翼の代わりに主翼の後縁を上にそらせても結果は同じだが、
通常の尾翼の場合には主翼と尾翼が離れている為、モーメントアームが長く取れて
居るため、尾翼面積はそれ程大きくなくても良い。
主翼で稼いだ揚力のせいぜい5%(面積比)程度を見込めば良い。

しかし、無尾翼機の場合、モーメントアームが非常に短いので、機首上げモーメント
を発生させる為には揚力をかなりロスさせる必要が有る。
結果、L/D(揚抗比)はあまり良くならない。

無尾翼機はMe163のように少々のロスには目をつぶり「力技」で飛ばす代わりに
機体構造を簡素化し、軽量に作るという場合には有効かもしれないが、あまり
エレガントな乗り物ではない。