山の斜面に沿ってリニアの架線のような線路がまっすぐ頂上まで続いている。
一両編成の小さな乗り物で、平地の駅から山に向かって発進。
徐々に加速し、体にGがかかってつらい。
斜面を超高速で走り抜け、そのスピードのままてっぺんから空へ飛び出し、
大気圏を突き抜けて宇宙空間へ。
窓から見える青い地球。
軌道が安定したところでガイドさんが登場、
「本日は、月への定期便をご利用いただきありがとうございます……云々」
私は少し眠ることにする。

月面は、一部がホテルやテーマパークとして開発されてはいるものの、
まだコロニーは小さい。駅の窓からガラス張りのドームが見える。
中は草花で満たされている。公園か、植物園か、温室だろうか。
不毛の地にそこだけ植えられた緑は私の目を和ませた。
長期休暇は、始まったばかりだ。

……という夢を中学生ぐらいの時に見た。
加速時のGがかかる感覚と、上昇に伴う減圧による
(トンネルに入ったみたいな)鼓膜の痛みがリアルだった。