>外部に制御を渡す機能が元々無ければ乗っ取られることは無い。
>個人の脳だの人体だのにそんな機能は要らないはずだという話なんでは。

脳と末端の間に情報のリダイレクタを設けてコンピュータに繋ごう、というのが
よくマンガ等に描かれる”電脳化”なわけで、リダイレクタである以上、情報の流れる方向を
不適切なものにすれば混乱が生じるし、だからと言って情報の流れを固定してしまったら、
それは電脳化される以前の閉鎖系の(生身の)脳と端末と何ら変わらない訳で、
安全にはなるが、脳と末端と外部接続、という構造が破綻する。

そしてここが大事なところなのだが、脳は自分に流れ込む情報の出所や情報の正邪を
客観的に判断することは本質的に不可能だし、末端もまた自分に与えられた信号が
何処からのものか判断する能力はない、ということ。

そんな脳と末端の間に、情報ハブに相当する外界への窓が開く(電脳化する)事になれば、
そこから割り込んで脳に不適切な情報を与えたり、末端にニセの信号を流したりして
混乱させることが可能になる、というのが電脳モノの作品のギミックの前提であって、
脳と末端の間の窓に外界から干渉できないようにすれば良い、入力機能は要らない
ということになれば、電脳化の意味は半減どころではなく、無意味なものになってしまうよ。

>世間での、ハッキングに関するこの辺の誤解は根強い。

いまだかつて実際に脳と末端の間に外界から介入する手段を体験した人間というものが
いない訳だから、侵入された結果については誤解もなにもなく、妄想しかできない、が正解。
つまり、誤解ではなく”俺の妄想の標準とは違う”と言うべきかと。

もっとも、攻殻に限らず過去の電脳もの作品の作者たちはセキュリティに関する知識に疎いか、
あるいは物語のための方便として垣根を下げた世界を意図的に演出して描いていて、
侵入はこんなに簡単にはいかねえよ、という違和感を感じるのは無理もないけど。