この作品を理解するには
作者のやなせたかしのバックグラウンドを知ると、
おのずとキャラクターの行動や設定に合点がゆく。

キーワードは宮沢賢治。
やなせたかしは、この宮沢賢治からいくぶん影響を受けているのだが、
この宮沢賢治のテーマとしてあったのが『自己犠牲』。
「ぼくのかおをたべなよ」と自らの顔を千切り取り、
他人の空腹を癒しにかかるという、この作品で主人公が日常差反時に取る行動は、
冷静に考えたら非常にショッキングな行動、映像であるのだが
パンなんだから、顔だろうが食べられて当然、と読者に思わせ、
深く考えさせるに至らないのか、この辺りがやなせたかしの表現力、
ウマイ部分という事なのだろうか、あまり恐ろしい絵には写らない。