>>436
人は、言葉というシンボルを授受するコミュニケーションによって、
楽しくなったり、悲しくなったり、ときにはコントロールできないような怒りを覚えたり、
様々な心の変化を体験することが可能な、面白い特徴を持った生物のようです。

言葉というシンボルは、実在する物質とは無関係な架空の仮想上の存在ですが、
心理的な作用を及ぼして、私達の精神状態を左右します。
前回観察したように、ギリシャ・ローマ神話に登場する神々もまた、
実在する物質的な存在とは無関係な、架空の仮想上のシンボルでした。

ここからが肝心なのですが、神々が言葉と同じ、仮想上のシンボルであるということは、
言葉と同じように、心理的な作用を及ぼして、私達の精神状態を左右することができる、
可能性を持っている存在かもしれない、と推察できます。
ギリシャ・ローマ神話の世界の、愛の神や美の神が、
人に及ぼす心理的な効果を確認しようと思っても、
信じる心がない、現代人に対しては、効力を発揮することは考えられません。

普通の言葉の場合も、言葉と意味がワンセットになっていないと、実用になりません.。
意味の判らない外国語の言葉が、心理的な効力を持たないのと同じで、
信じる心が無い状態では、たとえ愛の神様をイメージしても、
その心理的な効果は、まったく期待できないのです。
しかし、現代人に、愛の神様をイメージして、信じましょうとイキナリ言っても無理です。
それって、仮想上の象徴的な存在なんでしょう、という反応で終わってしまうからです。

これでは、深層心理をメンテナンスする、ヒーリング用のツールとして、
神様というシンボルを、有効活用することは不可能なので、一工夫必要になってきます。