多体核融合反応(特に4D, 8D)の生成物は主にHe-4であるために
クリーンな核融合であると推定されています。
同時に、軽水素系の実験を含めて、多くの実験事実を説明できるものです。
特に、三菱重工の選択的核変換が報告されて以降は、
急速に多体核融合仮説の妥当性が認められつつあります。


一方で、電解・放電・ビームインプラント等で
鉄に代表される異種元素が大量に観測される非選択的な核変換についても
ホスト金属の核分裂生成物収率予測と検出元素収率が良く一致していることから
現在のところ、何らかの要因により励起された電極原子核が
核分裂したものと解釈されています。
この励起源については、これまでのところ光子が有力です。

核分裂収率評価コードは、未だに確立されたものが存在せず
一般の原子力発電関連研究の見地からも要求されています。
現在、原子力機構の核データ評価ワーキンググループを中心に
システマティックスの構築が進められており、当該研究の進展具合によっては、
核分裂論に対し、一層の評価が与えられるものと思われます。


また、TSCが如何なる場所で形成されるのか、
その形成を加速させる因子は何であるかについても考察がされていますが、
固体内部での重水素の過渡的運動が重要で、拡散条件も関連してきます。
これについては、物理板の184が専門のようですので、香具師に譲ることにします。



もちろん、ここで紹介したモデル以外にも、有望なモデルは数多く提案されています。
どれが正しいのかについては、最終的に歴史が判断するでしょう。