■日本の論点PLUS2004(文藝春秋)
富士山噴火、原発事故―東海地震の対応を誤れば「死都日本」は現実となる
http://books.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/ocn/sample/ron/04/046/r04046BNA1.html

 最悪のケースを想定してみよう。ただし、国際情勢を考慮していないので、
政治的にはまだ本当の最悪でないことを断っておく。

 警戒宣言が出ずに、東海・東南海地震が同時発生する。多くの人達が
生き埋めになり、緊急の救助活動・消火活動が必要な時に、浜岡原発が
メルトダウン、放射能雲が広がる。

避難命令が出て、救助活動や救援物資の輸送が停まる。倒壊家屋に
生き埋めになった人達は火災と津波で絶命。応急処置もままならない
被災地を余震が襲う。

さらに富士火山が噴火して火山灰が南関東を覆い、首都機能が麻痺して
しまう。数カ月後、政府機能の大半を大阪に移して復興に着手するが、
南海地震が発生して大阪も壊滅。被災地で再建途上の建物も、この
地震で再び倒壊してしまう。

 復興資金を海外に頼ろうにも、今までの借金が多過ぎ、発行した震災
国債は、とんでもない高利を約束しないと買って貰えない。逆に信用低下で、
過去の借金の引き剥がしが始まる。

高濃度放射能汚染域で太平洋ベルト地帯が分断され、国内生産はガタガタ。
輸出は激減するが、食糧は自給率四〇パーセントしかないから、輸入
せざるをえない。

 政府は非常手段に出る。通貨を大増刷してインフレにするか、銀行を閉鎖
して民間資産の一定割合を没収するかで、国民の金融資産一四〇〇兆円を
合法的に吸い上げる。

もちろん、被災地も非被災地も関係ない。社会保障どころではなくなり、国民
は貧苦にあえぎ、全国で自殺や病死者が急増、娘を外国に売る親も現れる。
被害額は原発事故の段階で天文学的になり、最終的には貨幣価値が崩壊
して計算不能なレベルとなる。