検証持ち株会社(下)安易な導入、メリットなく――コスト増、情報開示の後退も。
2008/12/11, 日本経済新聞 朝刊, 15ページ, 有, 1505文字
(一部抜粋↓)

■消えた保有銘柄情報 株価が急落した十月。
UBS証券の山手剛人アナリストは株式評価損のリスクを見積もろうとセブン&アイ・ホールディングスの有価証券報告書を開き、とまどった。
保有銘柄と株数の開示がなかったからだ。
持ち株会社化していない良品計画は十一月末に評価損計上を発表したが、有報で明細を開示、どの銘柄に評価損が生じたか推測できる。
 セブン&アイも傘下の事業会社が上場株式を保有し、〇八年八月中間期に連結ベースでも評価損を計上した。
ただ報告書で銘柄の明細が分かるのは単体分だけ。
セブン&アイの単体である純粋持ち株会社は上場株をほとんど保有せず、財務諸表等規則の規定で開示そのものを省略している。

【表】セブン&アイの情報開示   
06年2月期(持ち株会社化直後)   ヨーカ堂やセブン−イレブンなど中核3社は個々に決算短信を開示
07年2月期   中核3社の個社別短信開示なし。「コンビニ」など業種別にくくられ情報は限定的
08年2月期〜現在   個社の決算短信開示なし。補足資料で個社別売上高や利益など概況を開示
※同社ホームページの資料で作成