伊東乾★東大助教授 ぱ〜っと1
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0453名無しの笛の踊り
NGNG僕は生前の黛さんに「涅槃交響曲を声明で演奏したい」という意向を伝えたことがある。
すでに病が進行していたことに気づかない私の問いに、彼は「出来れば良いと思うが、
現実的にはまだ難しいだろう」と答えた。近い将来、私は声明とオーケストラで「涅槃交響曲」を上演したいと
考えている。 それは、政治的には殆どど正反対な主張を隠さない僕を重用してくれた黛に、
彼のライフワークである番組を引き継ぎ、大江健三郎氏父子のような、黛の生前では考えづらかったゲストを招き、
いまその番組を後にした僕が、音楽という一点だけで強く深く繋がっている黛 敏郎という一人の作家に対して、
必然的に負ってしまった課題に他ならない。慶応義塾大学の中原由喜氏と私は「涅槃交響曲」の五線のパートから
声明の伝統的な表記法「博士(はかせ)」譜を起こす作業を進めている。「博士」は一元的な五線譜が
削り落としてしまう曖昧さ、複雑さを温存したまま僧侶の身体を開いて行く。複数の僧侶の身体が、
声が交錯するなかから、声明という形で保持されてきた密教の身体=時空間の経験が「いま・此処」に立ち上ってくる。
放送の画面では決して再生されない、生命の振動の場がそこに具現化する。』
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています