第2ピアノ協奏曲(1930-31年)は本当に凄い曲だ。
シンメトリー/アーチ構造で言えば
第1楽章(アレグロ)
 ↓
第2楽章(アダージョ→プレスト←アダージョ)
 ↑
第3楽章(アレグロ・モルト:第1楽章の変奏)
と完成形に達している。だがこの協奏曲の最大の凄さはリズム核によって全曲が
生成されていることにある。たとえば第1楽章は,
(短短長)(長短短)(短短短短)(長長)の4つの核=パターンの組み合わせ
だけで成り立っている。また提示部の第1主題は再現部では転回形に変奏される。
ここでバルトークが用いているモデルは,言うまでもなくバロック協奏曲である。
とりわけバッハのブランデンブルク第2・3番と比較することができよう。
オーケストレーションも形式的にきわめて整っている。
第1楽章:管楽器のみ/第2楽章(アダージョ部):弦楽器のみ/第3楽章:両者の融合。

ポリーニ/アバドの録音は良いがゴリゴリのヴィルトゥオーゾ風演奏の
ところが惜しい。もう少しバロック風の軽妙さを出してほしかった。
シェーンベルク「組曲」のように。ブーレーズ/アンテルコンタンポランとならどうだったろう?