武満徹スレッド
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0278名無しの笛の踊り
NGNGもやもやしたものだったので私が武満徹に、(なんだか、
化けものが出る前の音のようです)と言ったら、武満徹が、
(それで、ちがってはいません)といってくれた。
私の理解力の稚さを、ずいぶん、労わってくれているような気がした。
武満徹は、南方で土人が、水の中に、細い丸太の棒を支えにして
建っている家に住んでいるが、水の中じゃないのに地面から、
細い丸太で支えられている高い家に住んでいた。
彼の後ろの壁には高原で捕らえた茶色の、巨大な蛾が、ピンで止まらせてあり、
枯れた、これも高山の草花が、蛾と並んで、何がで止めてあった。
武満徹は、岡本太郎の話をした。岡本太郎と武満徹とはずいぶん異質の人物であるが、
武満徹は世間智がないので、岡本太郎が可愛がって、武満徹のそういう点をかばって、
助けてくれたらしい。武満徹は、岡本太郎のところへ行くと彼が画を描いていた、と言って、
起ち上がって、岡本太郎が画架に近寄って、チョイチョイと筆を入れるかと思うと、
飛び退って画面を眺め、又近寄ってチョイチョイと筆を入れるところを、実演して見せた。
その様子が、彼と言う人物が脱俗した人物であるために、まるで森の中の小人の妖精が、
何か遣っている感じで、なんともいえず楽しかったのである。
――森茉莉
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています