アバドのヴェルディは、音楽のドラマを発散させるのじゃあなくて、
内側に力をためたような演奏になると思う。だから、シモンのような
作品は得意だろうね。ところがアイーダのようなものになると、ヴェル
ディファンにとっては好悪の分かれた評価になると思う。76年のスカラ
オープニングのオテロは、当初アバドの指揮が予定されていたと思うけど、
事情でアバドが降りてしまい、クライバーになった経緯がある。
どうも、あの時点ではアバドはオテロをどう演奏すべきかについて、迷い
があったのでは、と勘ぐりたくなる。