近衛氏の随筆をお読みください。それと、リ―マンの本は翻訳がでているはず。
それと、「リズムは揺らぐ」という藤原義章氏の本を読んでください。
 アウフタクトの重要性が指摘してます。
 なぜ、近衛氏が傍流になったか。氏がベルリンへ留学したとき、音楽思潮の二
つの流れがあった。ひとつは末流ロマン派。もうひとつは新即物主義。
 近衛氏は前者にしたがった。後者を支持したのが、斉藤秀雄と思われる。
近衛氏と斉藤氏は一緒にベルリンに留学している。そこで相対する音楽観を持ち
かえった。
 (両者の当時の日記や記録を比較してみるのは面白い。両者の音楽観の違いが
わかるかも)
 斎藤氏はチェロ奏者のフォイア―マンに師事した。正確さを重んじる人だ。
そして、正確さこそ当時の日本のオケに必要だった。
 「窓際のトットちゃん」に面白いエピソ―ドがある。
トットちゃんがオ―ケストラの練習を見ていたとき、指揮者のロ―ゼンシュトクが
出だしが合わないと何度も怒鳴りまくるがそのうち、大声で泣き出してしまった。
 どうしたのかと首席のチェロ奏者の斉藤秀雄氏が尋ねと、ロ―ゼン氏曰く

「何度注意しても同じ間違いをするのは、俺をいじめるためだろう!」
斉藤氏は慰めた「いいや、ソウジャないです。みんな一生懸命やっているんです。
先生の期待にこたえようと。でも、うまく行かないんです」
 後年、斉藤氏が名高い(悪名も高い)斉藤メソッドを編み出した背景がわかる。
恐らく、このような事は何回もあったのだろう。このような原体験が、氏をして
体系的な音楽教育に向かわせる原動力となったのではないか。