コミック 太平記(二)楠木 正成 千早の巻 '91年度NHK大河ドラマの
武将群が乱舞
千早城攻防戦・後醍醐天皇の朝敵追悼大号令に諸国の反幕勢力が決起!!しかし、
建武の新政後、正成は湊川で最も長く熱い日を迎えた……第2巻 千早の巻 講談社

正成 そなた兵庫におもむき新田と共に足利を討ってくれ
おそれながら……兵庫に出むいても勝ち目はございませぬ
な なぜじゃ 戦は戦ってみねばわからぬもの
足利軍はおそらく大勢力となっております尋常の合戦をすれば
お味方は必ず破れます ま まるで勝目はないのか
方法はただ一つ 新田殿を兵庫よりよびもどし帝には再び比叡山へ
御幸願いとうございます
そして 足利軍を京へ入れるのでございます
わたしめは河内へ帰り畿内一円の兵を集め淀川の河口をふさぎまする
……つまり 京へ入れたる敵を袋のネズミとなしその兵糧をつきさせ……
叡山 河内の両方面より挟みうちにしかければ……一挙に敵を滅すことができましょう
やはり戦のことは武人にまかせたほうがよいかのう
またも叡山へ移るのは問題なれど……
それもやむを得ぬとなれば……
いや麿は反対じゃ 坊門宰相清忠
敵と一度も戦わぬ前に朝廷が都を捨て他へ移るということはいかがなもので
おじゃろうか……
それでは帝の権威にもかかわると申すもの
過日尊氏が鎌倉より攻め上って来たときもうち破ることができた
これは武士の軍略がすぐれていたからでなく ひとえに帝のご運が
天命に かなっていたからこそ
こたびも朝威により朝敵を打ち破ることができようぞ
麿は あくまで京の外において戦うべきと思う
正成は早う兵庫へおもむくべきじゃ