生きていくためのクラシック「世界最高のクラシック」第U章 許光俊(慶応大学教授)
光文社新書 補章 これを聴きもらすのはもったいない!
ジョージ・セル
ドヴォルザーク交響曲第八番、スラヴ舞曲第二、三番(クリーヴランド管弦楽団)
『世界最高のクラシック』ではセル指揮のドヴォルザーク交響曲第七番を
挙げたが、第八番も非常な名演奏である。
そもそも一般論として、名演奏は曲頭の一、二秒でも凡庸な演奏とは違う。
聴き手の居住まいを正す不思議な力があるのだ。この第八番も例外ではない。
決して居丈高ではない、きわめて落ち着いた開始にもかかわらず、ピンと
張りつめた緊張感がある。中略。
ともかく、ドヴォルザークをこれほどまでに均整のとれたすらりとした姿で、
息を呑むような洗練をもって演奏できた指揮者は空前絶後ではなかろうか。
交響曲と同時に録音されたと思われるスラヴ舞曲は、短いだけに、もしかしたら
いっそう魅惑的な演奏かもしれない。以下、省略。
スラヴ舞曲はセルの秘儀で必要なので絶対にいる。