ショパンは1816年、7歳でワルシャワで演奏会を開いている。
ポーランドに天才がいる情報はドイツのベートーヴェンの元にも届いていた。

ピアノ曲の作曲に行き詰まったベートーヴェンは、友人を介してショパンの作風を研究していたとしてもおかしいことではない。
ベートーヴェンの31番 32番ソナタは、晩年の心境の中に新風を取り入れたものである。
ショパンという天才によって時代はロマン派へ移行することは、ベートーヴェンのような第一線の作曲家が感知しないわけがない。

ベートーヴェンがピアノという楽器と精神の統合を成し遂げた最大の傑作が31番と32番だった。
時代の潮流になりつつあるショパンの風の便りを敏感に受け止めた結果だ。