俺は、コロは来日公演、ホフマンはMetで見た。
はっきり言って、今のカウフマン、フォークト、グールドの方がよほど上だ。
何せ、当時は「テナーが枯渇している」という危機意識があったほどの人材難だった。
三人とも歴史的に言われているヘルデン・テノールとは違うが、声の豊かさや表現力は上の二人よりはるかにいい。

しかし、最近のクソ演出が彼らの価値を落としている。
コロのバイロイトでの《トリスタン》は最後にオヤ?があるが、二幕は本当に美しい。
ホフマンの《ローエングリン》は二つのDVDがあるが、まさに白鳥の騎士だ。

ところが、まず《ローエングリン》でいえば、
フォークトのバイロイトはネズミばかりで最後はグロの新生児が出てくる。
カウフマンのスカラ座は主役四人が手首切って自殺という憂鬱な結膜。
グールドのバイロイトでの《トリスタン》も第二幕第二場で、二人の愛の行為を周りが見ているという演出。

こんな演出では、歴史に残れない。
歌手としてのレベルは20年前よりもはるかに上がっているのにと思うよ。
せめて、ケールがオペラ・バスティーユで歌った《指輪》程度の演出で押さえて欲しい。
演出家のマスターベーションはもういいよ。