エソのポリーニのベートーヴェン後期ピアノソナタ(30〜32番)を聴いた。
いかにもエソらしい音だが、好みはかなり分かれそうだ。
中低域が非常に充実した一方、高域の暴れを上手く抑えた聴きやすい音。
ただ、音像が大きめかつ大幅に前に出てきたことから、空間性に関しては
本家(CD,SACD)の方が明らかに上回っている。
制作サイドは、録音場所の違い(30,31番はミュンヘンのヘラクレスザール、
32番はウィーンのムジークフェラインザール)を意識したと述べているが、
これはむしろ本家のSACDやリマスタCDの方が違いを明確に実感しやすい。
また、ピアノの音色も、80年代に実際に耳にしたポリーニの音に近いのは
本家の方(LP,CD,SACD)だと思う。

このポリーニの録音を私見でまとめてみると、以下のとおり。
本家LP:ややデットで引き締まった音。
本家初期CD:硬さが増したが、SN比向上で空間性が感じられるようになった。
本家リマスタCD(OIBP):さらに空間性がアップ、低域が充実。
本家SHM-CD(OIBP):中低域の厚みと艶が増し、ちょっとまろやか。
本家SHM-SACD:中低域はOIBP前の引き締まった音に戻ったものの、
空間性は一層広がって美しく聴こえるようになった
エソSACD:SHM-CD以上に中低域の厚みが充実、LPよりも直接音主体、
音像の距離感が大幅に近付きリアル、刺激が抑えられ聴きやすい等々、
本家とは一線を画した仕上がり。