「年月の流れる内にベームは一種の奇跡となった。
音楽生活を送る内に私は多勢の指揮者を観察し、彼らがオーケストラと聴衆に及ぼす
影響力が何に基づくのか究明しようと努めてきた。
ベームの場合、次の事を確認したと言うに私は留めよう。
彼が何ら派手な真似はせず、ごく単純な方法とはっきりした謙遜な態度で私達楽員を
呪縛したのだと。
この何気ない表面の後には、温かい愛情と作品への敬虔さと、仕事仲間に対する
混じりけのない連帯が隠されている。
彼の音楽と成功の秘密はここにあるのかも知れない。」

オットー・シュトラッサー(ウィーン・フィル元楽団長、コンサートマスター)