「現代で最も優れたベートーベン弾きの一人」とされるイタリア人ピアニスト、クリスチャン・レオッタが、京都市上京区の府民ホールアルティでベートーベンのピアノソナタの全曲演奏に挑む。
五大陸の都市で過去19回、ソナタ全32曲の演奏会を開いてきたベートーベンの“伝道師”が、12月から来年5月にかけて計9公演を行う。
レオッタは1979年にシチリア島のカターニアで生まれた。7歳でピアノを始め、大ピアニストのアルトゥール・シュナーベルを父に持つカール・ウルリッヒ・シュナーベルらに師事した。
2002年、22歳の若さでベートーベンのピアノソナタ全曲演奏会をカナダで開催。「バレンボイム以来の快挙」と評価されて、以来、イタリア、スペイン、ブラジル、タイ、アルジェリアなどで全曲演奏会を開いて、成功を収めてきた。
全曲演奏に臨む今回は1カ月半近く京都に暮らす。長期滞在の条件は「午前に4時間、午後4時間、できれば夜も練習場所を確保すること」。レオッタにとって、全曲演奏会は挑戦するたび新たな発見がある唯一無二の経験であり、終わりのない旅である。
「日本人ほど深く耳を傾ける聴衆は世界を見渡してもほとんどいない。日本で演奏することは私に与えられた特権なのです」