オリジナル盤がマスターの音に近いのかというと、そうではない。当時のLPレコードは、一般の再
生機器が、スピーカーがついている一体型のレコードプレーヤーがほとんどだったので、マスター
からリミッターを深くかけてダイナミックレンジを圧縮し、周波数帯域もわざと狭めている。当時は
ダイナミックレンジもFレンジも広いままだときちんとトレースできない機器がほとんどだったからだ。
そういうオリジナル盤の音が良いというのであれば、エソテリック盤はダメだろうよ。

RVGがダイナミックレンジを圧縮し、周波数帯域もわざと狭めてカッティングしたんだ。そのために
オリジナル盤の音質は特有のエフェクトによって濃い音なのだけれど、元のマスターの音に近い
のはむしろエソテリック盤の方だ。配給されたマスターからSACD/CDになった時点でなるべく音
が損なわれないようにしたのだと思う。

6枚のうち「クール・ストラッティン」だけがXRCD24で数年前に発売されたけれど、音の鮮度は、今
回のエソテリック盤の方がずっと良い。その鮮度に驚いたよ。SACDだけではなくCD層を聴いても
音場が広くて、各ミュージシャンの立ち位置までしっかりわかる感じがして、楽器の音色は鮮明。
濃いというのとは違うけどね。