「権威」の検証
「世界のオザワ」をめぐる不思議 日本の「評判」とウィーンの「不評」

■贔屓の引き倒しはいけない。

日本人の悪い癖だ。そして、自ら評価の目をもたない付和雷同。
小澤征爾ファンの中に、そんな傾向はないか
──香原斗志(音楽ジャーナリスト)
http://www.elneos.co.jp/0401sf2.html

クラシック音楽界の頂点に登りつめた日本人として、「小澤征爾」の人気は絶大だ。CDはアイドル並みに売れ、オペラやコンサートのチケットは軒並み完売。
本拠地ウィーンまで追いかける日本のファンも後を断たない。
だが、海の向こうから漏れ聞こえてくるオザワ評は、 国内の熱狂とはずいぶん違うのである。

「暴風雨警報」──。
物騒なタイトルだった。
ウィーン国立歌劇場で小澤征爾が指揮するオペラのプレミエ(新演出上演)初日を4日後に控えた2003年12月1日、地元オーストリアの有力週刊誌「プロフィール」が掲載した記事である。

〈国立歌劇場の監督に就任してすでに1年を経過しが、目立った功績も上げられず……〉

と小澤批判を展開したうえで、5日の舞台は嵐に見舞われるだろうと予報したのだ。