マタラツォのカルカッシ集をiTunesで購入して聞いてみました。

全体的な感想としては、>>763さんのおっしゃる通り、まさしく、
「輝かしい音色、表情豊かな表現力、精緻で完璧な技巧に圧倒される」
思いでした。

Op.60, No.1は、演奏時間0:59と、かなり早めのテンポながら、余裕を感じさせ、強弱の表情付けも豊かです。
ちなみに稲垣さんの演奏は、1:07。これも、颯爽としたテンポでの堂々たる演奏ですが、
強弱の変化はほとんどなく、終始fで押し切っていて、その点物足りなく感じます。
ちなみに、以前この曲がうpスレで課題曲になったことがあったのですが、
確か7、8人の参加者があって、そのうち半数近くの演奏がたまたま揃って1:16秒でした。

マタラツォの「表情豊かな表現力」という点では、No.18の演奏が一番楽しく聞けました。
フレーズ毎に音色や表情を変えたりすると、ともすればあざとい演奏になってしまうものですが、
そういうあざとさはみじんも感じさせず、ただただ音楽を聞く愉悦にひたらせてくれます。

No.24は、Andantino con espressioneと指定されたこの曲をどう演奏するのか楽しみに聞きましたが、
残念ながら期待外れでした。
はぎれのよい演奏ではありますが、ここはもっと、連綿たるリリカルな抒情でこちらをうっとりさせて欲しかった。
この人の美質が最大限に発揮されるのは、こういうゆったりとした抒情的な曲ではなく、
No,20やNo.25のようなAllegro brillianteの曲なのでしょう。

素晴らしい演奏家を紹介してくださった763さんに改めて感謝いたします。
ありがとうございました。