閑話休題。

何事につけ、日本人は物事に情緒的に対応するきらいがあるね。
そこで、三島由紀夫が小澤征爾のN響事件について述べた次の一文は、非常に興味深い。

「日本には妙な悪習慣がある。『何を青二才が』という青年蔑視と、もう一つは『若さが最高無上の価値だ』という
そのアンチテーゼ(反対命題)とである。私はそのどちらにも与しない。小澤征爾は何も若いから偉いのではなく、
いい音楽家だから偉いのである。もちろん彼も成熟しなくてはならない。今度の事件で、彼は論理を武器に戦ったのだが、
これはあくまで正しい戦いであっても、日本のよさもわるさも、無論理の特徴にあって、論理は孤独に陥るのが日本人の運命である。
その孤独の底で、彼が日本人としての本質を自覚してくれれば、日本人は亡命者(レフュジー)的な『国際的芸術家』としての寂しい立場へ、
彼を追ひやることは決してないだらう」

特にここね。
>日本のよさもわるさも、無論理の特徴にあって、論理は孤独に陥るのが日本人の運命である。
う〜ん。考えさせられるね。
僕は三島に対し、本質的な興味を持ち得ない、もしくは、問題意識を共有出来ないと思う節もあったのだが、
もう少しちゃんと勉強してみようかしら。