かつてギュンター・ヴァントがこんなことを話していた。
初めてシューベルトの最後の交響曲を手掛けたのは60歳になって「から、
ブルックナーの第5番を演奏したのは62歳になってからだそうだ。

ジュリーニもそれに近いことを述べていたと記憶する。
フルトヴェングラーにいたっては、ミサ・ソレムニスをほとんど振らなかった。
振れなかったのではなく、意図的に振らなかった。

盲蛇に怖じずということわざがある。無知な者は無知であるがゆえに、
物おじせず無鉄砲な振る舞いをするというたとえだそうだ。

芸道の恐ろしさも知らず、なんでもかんでもコンサートにかけて、
同時に録音を要請されるベルリンフィルのようなポストは、晩年のヴァント
のような指揮者には負担が大きく、若手には違う意味で負担が大きい。

誰がなろうとも大変な仕事だろうと思う。
下馬評どおり、盲蛇に怖じず(*良い意味で)のドゥダメルが
適任かと思う今日この頃。