フェニキア人が貨幣を発明して以来、それに代わるものを人類は生んでいない。
ロンバルディア人が credit とdebitの複式簿記の概念を取り入れて、町のベンチ(banco)で
両替を始めてから、(Goetheも指摘したとおり)人間社会は「離陸」した。
(もちろん、banco は bank になり、credit はミサの credo と同語源)
そして産業革命を経て(オルガンのフイゴも小型蒸気機関あってこそ)、株式をベースとする
「有限責任による会社所有」Gesellschaft mit geschränkter Haftung の考え方が実現した。
これが現在の GmbH だ。
ドイツの商法は日米とは範囲や屋概念が少し違っていて、
AG, GmbH, KG, KGaA (Kommanditgesellschaft auf Aktien)、つまり株式に基く合資会社という、
日本には無い中間的な形態もある。
ともあれ、「貨幣」「市場」「複式簿記」「有限責任会社」を超えるシステムを
人類が発明する事は当分(あくまで当分だが)無いだろう。
それらの praktischer Sinn を無視して観念的理想論に走ると、
Kurt Eisner や Ernst Toller の内閣の様に自ら墓穴を掘り、
ナチの台頭を許してしまう。