32番は人の心をつかむ曲だから、私にとってはアンコールのようなもので
本当に聴きたかったのは30番と31番。感性も指もすげえや。
迷って途切れる素直さも素晴らしい。これは芸術家としても人間としても
見習いたい。特に、一般的には迷いの無い強固な音楽が好まれる傾向があるけ
ど、思い切りスコアにぶつかって生まれる芸術の余地も大きいと思っていて、
特にこの2曲はそうだと思う。それを奏者がちゃんと分かっていて、全霊で
ベートーヴェンに取り組んでくれたことに感動したし、感謝している。